最新フェラーリ「12チリンドリ」へ試乗! フロントはデイトナを彷彿 象徴的な至高のFR GT

公開 : 2024.10.03 19:05

至高のエンジンを管理下に収めるシャシー

何より感心した事実は、世界最高水準にレスポンシブで830psもの馬力を繰り出すパワートレインを、シャシーが管理下に収めていること。カーブが連続する区間では、3速と4速のトルクが丁度良い感じで丸められていることも、効果的だった。

とてつもないほど、充足感に浸れる。至高のエンジンを搭載した、高速なフェラーリ・ローマのようにも思えた。それでいて異次元の速さと操縦性は、ミドシップ・フェラーリを想起させる。なんと素晴らしいモデルなのだろう。

フェラーリ12チリンドリ(欧州仕様)
フェラーリ12チリンドリ(欧州仕様)

過剰なほどのパワーではなく、運転の一体感や落ち着きをフェラーリは選択した。まさに、望ましいグランドツアラーだ。

英国価格は、33万6500ポンド(約6461万円)から。オプションをふんだんに盛り込まない限り、ディーラーは商談に応じてくれないだろう。しかし過激さが適度に削がれ、素晴らしいフェラーリへ仕上がったという事実は紛れもない。

フェラーリ12チリンドリ(欧州仕様)のスペック

英国価格:33万6500ポンド(約6461万円)
全長:4733mm
全幅:2000mm
全高:1292mm
最高速度:339km/h
0-100km/h加速:2.9秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
乾燥重量:1560kg
パワートレイン:V型12気筒6496cc 自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:830ps/9250rpm
最大トルク:69.0kg-m/7250rpm
ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック(後輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    英国編集部エディター・アト・ラージ
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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