欧州初の「四輪駆動」電動ピックアップトラック 440馬力、全長5.5mの大型EV マクサスから発売

公開 : 2024.10.09 06:05

中国のマクサスが新型EV「eTerron 9」を欧州で発表した。四輪駆動の電動ピックアップトラックで、航続距離は最長430km。広々とした荷台と、最大3.5トンの牽引能力を特徴とする。

航続距離430km 今月より発売へ

中国のマクサス(上汽大通、Maxus)が、新型の電動ピックアップトラック「eTerron 9」を欧州で発表した。価格は未定だが、今月中に受注開始予定である。

マクサスは上海汽車(SAIC)傘下のブランドで、主にトラックやミニバン、SUVなどを展開する。新型eTerron 9は、欧州初の四輪駆動の電動ピックアップトラックとなる。

マクサスeTerron 9
マクサスeTerron 9    マクサス

全長5.5mと、トヨタハイラックスフォード・レンジャーよりも一回り大きい。積載能力を重視し、荷台の長さは2.4mとなっている。

キャブのリアバルクヘッドは可動式のため、長尺物の積載も可能だ。ボンネットの下には、ソフトバッグなどの小物を収納できる容量236Lのコンパートメントがある。

最大積載量は620kgと目立ったものではないが、最大牽引能力は3500kgと競争力がある。

eTerron 9は容量102kWhのリン酸鉄リチウム(LFP)バッテリーを搭載し、航続距離は最長430kmとされる。最大115kWの充電出力に対応し、20~80%の充電を40分で完了する。また、外部機器への給電機能を備えている。

2基の永久磁石同期モーターを使用する四輪駆動で、合計出力440psを発生する。

エアサスペンション・システムを装備しており、車速に応じて車高を自動的に調整することで空気抵抗を減らし、効率性の向上を図る。停車時には荷台を60mm下げることもでき、重量物の積み下ろしが容易になる。

欧州では2025年1月に納車を開始する予定である。右ハンドルの英国でも同時に販売される。

記事に関わった人々

  • チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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