DSがユニークな新型「高級SUV」導入へ 苦戦するDS 9に代わるフラッグシップモデル、年内発表か

公開 : 2024.10.14 06:05

ステア・バイ・ワイヤ採用の可能性も

構造的には、DS 8はステランティスの新しい「STLAミディアム」プラットフォームを採用し、プジョー3008オペルグランドランド、次世代のシトロエンC5エアクロスと近い関係になるだろう。

ステランティスが電動化に向けて「柔軟」なパワートレイン戦略を採っていることから、48Vマイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド(PHEV)、バッテリーEVの各種パワートレインが設定されるものと考えられる。

DS 9は欧州市場での販売に苦戦している。
DS 9は欧州市場での販売に苦戦している。

EV仕様のDS 8は、容量73kWhまたは98kWhのバッテリーを搭載し、最長700kmの航続距離を目指すことは間違いない。また、シングルまたはツインモーターが選択肢として用意され、後者は合計出力320psに達するポテンシャルを秘めている。

インテリアでは、SMトリビュートに倣い、軽快でミニマルなレイアウトの採用が期待される。インフォテインメントにはタッチスクリーンではなくプロジェクター式ディスプレイを採用し、さらにアンビエントライトや高級素材を多用すると予想されている。

特筆すべきは、SMトリビュートがステア・バイ・ワイヤ・システムを採用していたことで、これが市販化されれば、ステランティスブランドとしては初となる可能性がある。ただし、プジョーも同技術の市販投入計画を発表している。

ステア・バイ・ワイヤの主な利点は、さまざまな走行条件にパフォーマンスを適応させやすいこと、必要部品が少ないため生産コストを抑えられること、そして省スペース化を図れることだ。

2024年はDSが独立したブランドとして活動を始めてから10周年にあたるため、DS 8の発表は年内に行われる可能性が高い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事