チャーリーXCXのCDジャケットと同色? アバルト500e 長期テスト(4) 少し大人なインテリア

公開 : 2024.10.26 09:45

チャーリーXCXのジャケットに似たボディ色

アシッドグリーンの塗装は、とにかく目立つ。発進して5分もすれば、誰かの目線を感じる。アバルトも理解しているらしく、別の選択肢としてアンチドート(解毒)・ホワイトという色も用意されているほど。

ある時は、サソリのエンブレムが付いた古い500に乗る女性から、苦笑いで見つめられた。彼女の気持ちを読み取ることができれば、「その色はちょっと際どいなぁ」とか、そんなことを考えていたのでは。

アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)

筆者は数年前に、同じくらい派手なゼスティ・イエローに塗られた、ミニ・クーパー・コンバーチブルの長期テストを担当したことがある。クルマは気に入っていたが、同じようなことは何度もあった。

ただし、そんな少し複雑な気分も、ブライトンで開かれたプライド・フェスティバルに参加してから変化している。街全体を巻き込んだ、ミニライブなども開かれる大規模なLGBTイベントだ。

若者のポップカルチャーで、流行りのキーワードといえる1つが「brat」。行儀の悪い子ども、ガキやチビといった意味だが、無茶なふざけた行動のことを指す。英国人歌手、チャーリーXCXのアルバム・タイトルになったことが、流行のきっかけのようだ。

この「brat」のジャケット・イメージは、派手なイエロー・グリーン。会場へアバルト500eで訪れると、若者から「Brat!」と笑顔で叫ばれることが何度もあった。偶然だが、トレンドに乗れていることが本当に楽しく感じられた。

しかも、アバルト500eのステレオは高音質なJBL社製。チャーリーXCXの歌声を、一層クリアに鑑賞できる特典付きだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

主張の強い見た目:ピカピカに洗車したら、再び凄く目立つクルマになった。向けられる視線が多いことも、運転しているとわかる。

気に入らないトコロ

シフトセレクター:シフトセレクターのボタンには、まだ慣れない。従来的なレバーの方が使いやすいと思う。安っぽいプラスティック製でもある。

テスト車について

アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)

モデル名:アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
新車価格:3万8195ポンド(約733万円)
テスト車の価格:3万8795ポンド(約745万円)

テストの記録

電費:6.4km/kWh
航続距離:284km
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト アバルト500eの前後関係

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