アウディ新型EV「Q6スポーツバックeトロン」公開 最大489馬力、1000万円超えの高級SUV

公開 : 2024.10.15 18:45

アウディが新型「Q6スポーツバックeトロン」を欧州で発表した。デザイン性と空力性能を重視したEVのクーペSUVで、航続距離は最長656kmを達成。最上位モデルでは合計出力489psを発生する。

デザイン志向のスポーティなシルエット

ドイツのアウディは10月14日、新型EV「Q6スポーツバックeトロン(Q6 Sportback e-tron)」を欧州で公開した。電動SUVのQ6 eトロンのクーペバージョンで、価格は6万5900ユーロ(約1075万円)から。

ルーフがよりシャープな形状となり、空力性能が向上したことで最長航続距離が伸びた。このルーフラインは、初代アウディTTクーペのデザインにインスパイアされたものだという。

アウディQ6スポーツバックeトロン
アウディQ6スポーツバックeトロン    アウディ

リアエンドに向かって滑らかに寝かせることで、空気抵抗係数Cd値は従来の0.28から0.26に改善され、1回の充電での航続距離は最も長い仕様で656kmとなった。

しかし、傾斜がきつくなった分、トランク容量は既存のQ6 eトロンの526Lから511Lに減っている。

ボディサイズは全長4771mm、全幅1965mm(ミラーを除く)、全高1665mm、ホイールベース2899mm。

欧州仕様のQ6スポーツバックeトロンには、4種類のパワートレインと2種類のバッテリーが用意される。

ベースモデルでは、75.8kWh(使用可能容量)のバッテリーと、最高出力251psのモーターを搭載。この組み合わせにより、航続距離は545km、0-100km/h加速タイムは7.0秒となり、バッテリーは最大225kWで充電できる。

「Q6スポーツバックeトロン・パフォーマンス」には、94.9kWh(使用可能容量)のバッテリーと、よりパワフルな最高出力306psのモーターが搭載される。その結果、航続距離は656kmに伸び、0-100km/h加速タイムは6.6秒に短縮。バッテリーの充電出力は最大260kWとなる。

これにフロントモーターを追加した四輪駆動のクワトロも用意され、合計出力は387psに向上する。これにより、0-100km/h加速は5.9秒となる。

最上位モデルは「SQ6スポーツバックeトロン」で、合計出力489psのクワトロ・システムを採用。0-100km/h加速4.3秒を誇るが、航続距離は607kmに制限される。

クワトロモデルはいずれも、最大270kWの充電出力に対応している。

インテリアとしては、11.9インチのデジタル・インストゥルメント・ディスプレイと14.5インチのインフォテインメント・タッチスクリーンを装備するなど、既存のQ6 eトロンを踏襲している。10.9インチの助手席用スクリーンもオプションで装着可能だ。

欧州では年内または2025年初頭に注文可能となる。生産はドイツのインゴルシュタットで行われる予定だ。

欧州向けの価格は、ベースモデルのQ6スポーツバックeトロンが6万5900ユーロ(約1075万円)から。後輪駆動のQ6スポーツバックeトロン・パフォーマンスが7万1200ユーロ(約1160万円)から。四輪駆動のQ6スポーツバックeトロン・クワトロが7万7100ユーロ(約1260万円)から。SQ6スポーツバックeトロンが9万6200ユーロ(約1570万円)からとなっている。

記事に関わった人々

  • チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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