【これからジャパンモビリティショーへ行く方へ】 知っておきたい出展内容と規模感

公開 : 2024.10.16 07:05

10月15日から18日の会期にて、幕張メッセで『ジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024』が開催されています。主にこれから来場予定の方に向けて、簡単に出展内容と規模感をレポートします。

モビリティ産業とスタートアップなどが手を組む

2023年、約70年も続いた『東京モーターショー』(以下、TMS)は『ジャパンモビリティショー』(Japan Mobility Show、以下JMS)へと生まれ変わった。自動車メーカーを中心とした単なるショーではなく、モビリティ産業などの他産業も参加。自動車やオートバイだけではない、ロボットやドローン、電車なども展示された、文字どおりモビリティのショーとなった。

従来、1年おきに開催されていたTMSだが、JMSは昨年に引き続き今年2024年も開催されることになった。ただし、今年は昨年のようなモビリティが中心のショーではなく『ジャパンモビリティショー・ビズウイーク(Bizweek)2024』として、モビリティ産業とスタートアップや事業会社が手を組み、ビジネスを創発するイベントとなった。

『ジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024』が10月18日まで幕張メッセで開催中。
『ジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024』が10月18日まで幕張メッセで開催中。    平井大介

会場も東京ビッグサイトから幕張メッセとなり(同時期に東京ビッグサイトでは国際航空宇宙展を開催中)、期間も10月15日(火)から18日(金)の平日のみ。プレスデーもプレスカンファレンスもないという、メディアからすると少々違和感を抱いてしまう様相。しかも入場料は無料だ(ちなみに事前登録が必要なのでご注意を)。

国産車メーカーは事前に出展内容などを発表していたが、持続可能な未来に向けた技術的なものが中心で、車両は自工会(日本自動車工業会)として一堂に展示するといった形態になっていた。

そんな、いままでのモーターショーとは印象を大きく変えたジャパンモビリティショー・ビズウイーク2024。駆け足でひとまわりしてきた印象を報告しておこう。

スタートアップと事業会社のコミュニケーションを図る

会場は、幕張メッセの展示ホール1のみ。中に入ると、細かくコマ割りされたスタートアップや事業会社のブースがズラリと並ぶ。スタートアップでは、カーボンニュートラルをテーマとした企業が28社、サプライチェーンが19社、モノづくりが40社、トランスフォーメーション(システムやロジスティックスなど)が58社の計145社。

さらにブリヂストンボッシュ、KTCなど、クルマ関係者にはなじみのある事業会社も21社。さらに、日本自動車部品工業会の会員企業が26社。そして自工会の会員企業(いわゆる自動車メーカー)が10社となっている。

会場は幕張メッセの展示ホール1。様々なスタートアップ企業や事業会社のブースが出展されている。
会場は幕張メッセの展示ホール1。様々なスタートアップ企業や事業会社のブースが出展されている。    平井大介

自動車メーカーや事業会社などのブースでも、スタートアップの3~4コマ分くらいと比較的コンパクトなので、小型モビリティくらいしか展示はできない。そのため、車両は自工会のブースにまとめられ、電動車(PHEVやFCEVを含む)やカーボンニュートラル燃料を使用する四輪、二輪車が20台ほど展示された。

多くのスタートアップは、ここで初めて社名を聞いたところも多い。外国の企業も参加している。流通/管理のシステムやデザインといったソフト的なものからエネルギー、コネクテッド、自動運転など、きわめて多岐にわたる。

今回、ユニークなのは『ビジネスマッチングプログラム』と称して、スタートアップと事業会社のコミュニケーションが図れる『ビジネスマッチングエリア』が設けられていること。いわば、企業のお見合い会場というわけだ。しかも、リアルだけでなくオンラインでも設定される。事前にサイト上でお互いのニーズや課題などを把握して、当日に商談が可能になる。この4日間で、どれだけの”お見合い”が成立するのか、興味深いところだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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