パガーニ・ゾンダ S ケーニグセグCCXR(1) 全身全霊で速さを引き出す 瞬間的で爆発的な加速!

公開 : 2024.11.03 17:45

ゾンダ Sの購入には、強い意志と責任が必要

ただし、気を許してはいけない。軽く湿ったカーブでは、アスファルトの外へ追い出されそうになる。トラクション・コントロールは、全開加速時にパワーを一気に絞るように介入するだけだ。

ブレーキは、数週を本気で攻めてもフェードの気配がない。グリップは驚くほど高く、アンダーステアへ陥る様子はない。ステアリングホイールは、コーナーを攻め込むほど、手のひらへ情報が伝わるようになる。

ブラックのケーニグセグCCXR エディションと、ブルーのパガーニ・ゾンダ S ロードスター
ブラックのケーニグセグCCXR エディションと、ブルーのパガーニ・ゾンダ S ロードスター

旋回中に迂闊にブレーキを踏むと、テールが突然外側へ流れる。兆候はほぼなく、即座に正確なリカバリーが求められる。腕利きのドライバーにとっては、素晴らしいハイパーカーかもしれないが、筆者には慎重なアプローチが欠かせない。

ゾンダ Sの購入には、今でも強い意志と責任が必要だ。当時の大手の自動車メーカーは、ドライバーの負担を減らす電子技術の開発では進んでいた。だがパフォーマンスでは、必ずしも同じ水準にはなかった。

この続きは、パガーニ・ゾンダ ケーニグセグCCXR(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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