ホンダCR-V 1.6 i-DTEC 160 EX
公開 : 2015.01.23 23:40 更新 : 2017.05.29 19:09
シャシーの仕立ては ’ハンドリング・スーパースター’ とまではいかないけれど、4WDにしては鼻先の入りが機敏な印象。先代に感じた、漠然とした手応えもうまく掻き消されている。
ダンパーは柔らかめの設定ゆえ、タイトなコーナーでは上屋がゆったりと左右に傾くのは先代同様。ただしこのおかげで大きめのバンプや粗いアスファルトのうえでも不快になることはない。
ただこれは、ミドル・コーナーや高速走行時にもふわりとした周期が大きいボディの上下動を許す原因にもなっているため、これを欠点と感じるか、あるいは心地良いと感じるかは紙一重であると思った次第だ。
また高速域でのロード・ノイズとウインド・ノイズは気になるところ。ボディが縦方向に浮かびあがるような動きも見受けられる。直進走行時もやや落ち着きに欠け、ステアリングの微調整を強いられることが多い。
しかしこれらの瑕疵を ’なかったことに’ する強力な武器がそなわっている。それは内装のスペースだ。4人の大人が余裕をもって座れるレッグ・スペースがありながら589ℓもの荷室容量を確保しているのは大きな強みだ。
60:40の比率で分割できるシートを、トランク側から操作できるのも、とてもありがたい。バネの力を借りてシートは折りたたまれ、その後は驚くほど広く完全にフラットな空間が出現する。
アンドロイドOSに対応する新型の7.0インチ・タッチスクリーン(全グレードに装備)の使い心地もよく、グラフィックの出来栄えもかなりのもの。ただし入力から動作に至るまでにやや ’時差’ を生じることが看取された。
ガーミン製の独立ナビゲーション(EXトリム以外はオプション)ものんびりとした動作スピードではあるけれど、こちらはスマートフォンの接続に時間がかからず、メニュー画面のレイアウトもシンプルだと感じた。