欧州最大級の自動車見本市『パリ・モーターショー2024』振り返り 日本未導入の次世代モデルも多数

公開 : 2024.10.18 18:05

プジョーe-3008ロングレンジとプジョーe-5008ロングレンジ

プジョーは、新型「e-3008」と新型「e-5008」のロングレンジモデルを発表した。従来(73kWh)よりも容量を増やした96.9kWhのバッテリーを搭載し、航続距離はe-3008で最長700km、e-5008で最長670kmとされている。

プジョーe-3008ロングレンジとプジョーe-5008ロングレンジ
プジョーe-3008ロングレンジとプジョーe-5008ロングレンジ

プジョーe-408

新型「e-408」の導入により、プジョーのEVラインナップが一通り揃った。58.2kWh(使用可能容量)のNMCバッテリーと、最高出力210psのモーターが採用され、航続距離は最長453kmを謳う。デザインに関しては、既存のエンジン搭載の408を踏襲している。

プジョーe-408
プジョーe-408

ルノー4 Eテック

ルノー4(キャトル)が復活し、今度はミニ・エースマンやジープアベンジャーに対抗する電動クロスオーバーとして登場する。最近発売されたハッチバックの5 Eテックに続く、ルノーの「アイコニック・ファミリー」第2弾となるモデルで、同様にレトロフューチャーなデザインを採用している。

フロントマウントの最高出力120psの電気モーターと40kWhのバッテリーを標準装備し、航続距離は最長305km。さらにハイスペックモデルでは最高出力が150psに向上し、52kWhの大型バッテリーを搭載して航続距離は400kmとなる。

ルノー4 Eテック
ルノー4 Eテック

ルノー17エレクトリック・レストモッド x オラ・イト

1970年代のルノー「17」にインスパイアされたEVコンセプト。最高出力270psの電気モーターとカーボンファイバー製シャシーを採用している。

フランス人デザイナーのオラ・イト氏とのコラボレーションにより、オリジナルの17よりもわずかにワイド&ローになったが、キャビン、ドア、窓、ガラス、アンダーボディはそのままだ。ただし、市販化の予定はない。

ルノー17エレクトリック・レストモッド x オラ・イト
ルノー17エレクトリック・レストモッド x オラ・イト

ルノー・エンブレム

ルノーが提案する次世代のクーペSUV。水素燃料電池を動力源とし、長距離移動を可能にしながら、現在のガソリン車キャプチャーと比較してCO2排出量を90%削減できるという。パリ・モーターショーでは実物大のモデルが公開されているが、インテリアを含めた完成形の発表は今月末まで待たなければならない。

ルノー・エンブレム
ルノー・エンブレム

ルノー・トゥインゴ

4(キャトル)の次にルノーが復活させるのは、初代「トゥインゴ」だ。パリではコンセプトカーが初めて一般公開されている。2026年発売予定だが、右ハンドル車の導入については確定しておらず、検討中とのこと。

ルノー・トゥインゴ
ルノー・トゥインゴ

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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