【V6ハイブリッドで1200ps】 F40やエンツォの血統を受け継ぐスペチアーレ最新作、フェラーリF80登場!

公開 : 2024.10.18 10:35

F1を思わせるインテリア

F80はクローズド・コックピットのF1マシンという印象を作り出すために、ドライバーを主役にして「1+」モデルという、独創的なレイアウトを採用する。

パッセンジャー・シートをドライバー・シートより後方に配置。このレイアウトによりドライバーの左右スペースを確保しながらキャビンを縮小でき、前面投影面積を削減することを実現。

フェラーリF80
フェラーリF80    フェラーリ

コックピットは、ドライバーをすべての中心に据え、完全に包み込むレイアウトで、操作用インストゥルメント・パネルが配される。

ステアリング・ホイールは、従来モデルよりわずかに小さく、上下のリムがフラットでセンターパッドが縮小され視認性を高めた。左右スポークには、物理的スイッチが復活したことにも注目したい。

シートの背後には、スペチアーレ・モデルとして初となる24時間分の荷物が入るスーツケースを入れられるスペースが確保されている。

運転支援装備も充実

日常的な使いやすさを最大限に高めるため、F80には先進運転支援システム(ADAS)が標準で備わる。ストップ&ゴー機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール、自動緊急ブレーキ、レーン・デパーチャー・ウォーニング、レーン・キープ・アシスト、自動ハイビーム、トラフィックサイン・レコグニション、眠気や脇見を検知するドライバー・ドラウジネス&アテンション・ウォーニングを採用する。

SPEC:Ferrari F80

■内燃エンジン(ICE)
タイプ:120度V型6気筒(ドライサンプ式)
総排気量:2992cc
ボア×ストローク:88×82mm
最高出力:900ps/8750rpm
最大トルク:850Nm(86.7kg-m)/5550rpm
最高許容回転数:9000rpm(動的リミッター9200rpm)
圧縮比:9.5:1
比出力:300ps/L

■ハイブリッド・パワートレイン
タイプ:リッツ線集中巻きステーター、ステーターおよびローターはハルバッハ配列
【リア電気モーター(MGU-K)】
作動電圧:650-860V
最高出力:回生ブレーキ:70kW(95ps)、ICEアシスト:60kW(81ps)
最大トルク:45Nm(4.59kg-m)
最高回転数:30000rpm
重量:8.8kg
【フロントアクスル電気モーター】
作動電圧:650-860V
最高出力:各105kW(142ps)
最大トルク:121Nm(12.3kg-m)
最高回転数:30000rpm
重量:12.9kg
【高電圧バッテリー】
最大電圧:860V
最高出力(充電・放電):242kW
容量:2.28kWh
最大電流:350A
出力密度:6.16kW/kg
重量:39.3kg

■サイズ&重量
全長:4840mm
全幅:2060mm
全高(車両重量の状態):1138mm
ホイールベース:2665mm
フロント・トレッド:1701mm
リア・トレッド:1660mm
乾燥重量(追加オプション装備車):1525kg
乾燥パワーウェイトレシオ:1.27kg/ps
重量配分:フロント42.2%/リア57.8%
燃料タンク容量:63.5L
トランク容量:35L
タイヤ:フロント285/30R20 / リア345/30R21
ブレーキ:フロント408×220×38mm(6ピストンキャリパー)
リア390×263×32mm(4ピストンキャリパー)
トランスミッション&ギアボックス:8速デュアルクラッチ(F1DCT)
電子制御:SSC9.0:TC/eDiff/SCM/PCV3.0/FDE2.0/EPS/ABS-Evo(マネッティーノの全ポジションで稼動)/6Dセンサー/高性能ABS&ABD

■パフォーマンス
最高速度:350km/h
0-100km/h:2.15秒
0-200km/h:5.75秒
100-0km/h:28m
200-0km/h:98m
燃料消費量:ホモロゲーション取得申請中
CO2 排出量:ホモロゲーション取得申請中

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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