【GT3とツーリングパッケージ同時発表】ポルシェ新型GT3 自然吸気4Lフラット6を継続 多彩なパッケージも
公開 : 2024.10.19 20:05
さらにカスタマイズが可能なツーリングパッケージ
モデルチェンジにより、ポルシェは911 GT3の各バージョンをより明確に定義している。
今回初めて人気の高いツーリングパッケージが、リアウイングを装着した通常のGT3と同時に登場。「ツーリングパッケージ」という名称は、1973年の911カレラRS 2.7の装備バージョンまでさかのぼり、2017年からは911 GT3の仕様として登場した。
新型911 GT3では、リアリッドグリルの“911 GT3 touring”ロゴに反映されるように、さらに特徴的になった。911 GT3ツーリングパッケージは固定式リアウイングを廃止し、911の時代を超越したエレガントなラインを維持する。
ティアオフエッジを備えた伸長式リアスポイラー、有名なガーニーフラップ、アンダーボディに適応されたフィンデザインがエアロダイナミクスバランスを保ち、インテリアは上質なレザーインテリアがクラシックでスポーティな雰囲気を与える。
今回、911 GT3ツーリングパッケージにリアシートシステムが初めてオプションとして用意された。これにより日常的な使用可能なスポーツカーとして、オーナーの希望に合わせてさらに個別調整し、最高のドライビングプレジャーを楽しむことができるとポルシェは述べている。
ポルシェのブランドアンバサダーを務めるヴァルター・ロール
「特に曲がりくねったワインディングロードでは、ステアリングが先代モデルよりもさらに巧みに調整されていることがはっきりと感じられます。
ダイレクト感を失うことなく、センターポジションからより穏やかに反応するので、車に対する信頼感がさらに高まります。ギア比が短くなったことで、ドライビングの楽しさも大幅に向上しました」と付け加えている。
軽量設計と8%短いギア比
軽量設計
911 GT3の俊敏でダイレクトなハンドリングには、その軽い車重が貢献している。新型911 GT3は軽量設計に徹底的にこだわり、シルバーカラーの新型軽量アルミニウムホイールは、バネ下重量を先代モデルより1.5kg以上軽減。
ヴァイザッハパッケージまたはライトウェイトパッケージのマグネシウムホイールもオプションとして用意されており、9kgの軽量化に寄与する。
新しい40Ahのリチウムイオン軽量バッテリーは、さらに約4kgの軽量化を実現し、このアスリートのBMIを向上させ、最も軽量な構成では、新型911 GT3の重量はわずか1420kgとなった。
8%短いギア比
新型911 GT3の4L自然吸気エンジンは、現在の非常に厳しい排気ガス基準に合わせて設計されており、2つのパティキュレートフィルターと4つの触媒コンバーターを装備する。
この極めてパワフルなエミッションコントロールシステムにより、ポルシェは魅力的なサウンドスケープも実現。6気筒水平対向エンジンの出力は、一連の最適化によって達成された。
シリンダーヘッドが改良され、911 GT3 RS譲りのシャープなカムシャフトは、高回転域でさらにダイナミックなパフォーマンスを発揮。流量を最適化した各スロットルバルブと最適化されたオイルクーラーも採用されている。
水平対向エンジンは510psの出力を継続し、これは、改良された高回転自然吸気エンジンの1kWが、最も軽い車両構成でわずか2.8kg/PSを動かせばよいことを意味する。
また、7速PDKと6速GTマニュアルトランスミッションの最終減速比は、先代モデルよりも8%短縮されており、どちらのトランスミッションも、911 GT3と911 GT3ツーリングパッケージの両方で選択可能となっている。
PDK仕様車は3.4秒で100km/hまで加速し、最高速度は311km/h、マニュアルギアボックス仕様車は3.9秒、313km/hとなる。
ブランドアンバサダーのイェルク・ベルクマイスター
「新型911 GT3は、最適化されたダンパーのチューニングにより、バンプや縁石を乗り越える際の安定性とハンドリングが向上しているため、サーキットではさらに優れた制御が可能になります。
アンチダイブシステムは、ブレーキング時のピッチングを著しく軽減します。その結果、あらゆる状況下で車両のバランスが大幅に安定します」と説明する。