【GT3とツーリングパッケージ同時発表】ポルシェ新型GT3 自然吸気4Lフラット6を継続 多彩なパッケージも

公開 : 2024.10.19 20:05

革新的な軽量スポーツバケットシート

新型911 GT3には、可倒式バックレストとCFRP製シートシェルを備えた新しい軽量スポーツバケットシートがオプションで用意されている。

シートには胸部エアバッグが内蔵され、高さ調節は電動式、前後調節は手動式で、オプションで3段階のシートヒーターも選択可能で、ヘッドレストパッドの一部は取り外し可能だ。

ポルシェ911 GT3がモデルチェンジ。
ポルシェ911 GT3がモデルチェンジ。

これにより、サーキット走行時にヘルメットを着用するほとんどのドライバーの人間工学が改善され、ループによるバックレストの可倒機能により、911 GT3ツーリングパッケージ仕様車で初めて提供されるオプションのリアシートシステムにアクセスすることができる。

スポーツバケットシートに代えて、アダプティブスポーツシートプラス(電動18way調整機能付)を選択することもできるという。

新型911 GT3のコックピットは、現行911モデルのデザインをベースにしているが、カレラモデルのようなボタンによる始動ではなく、ロータリー式のイグニッションスイッチを採用している。

オプションのロールオーバー・バーは、モータースポーツ志向を示し、中央のデジタルメーターパネルは、明確に構成されたディスプレイと制御コンセプトでドライバーをサポートする。

コントラストの効いた配色により、レブカウンターとストップウォッチは瞬時に読み取ることができ、「トラックスクリーン」モードでは、レブカウンターの左右にあるデジタルディスプレイが縮小されて、タイヤ、オイル、水、燃料に関する主要なデータが表示され、シフトフラッシュによってドライバーに最適なシフトタイムを示す。

必要であればレブカウンターのディスプレイを回転させ、9000rpmのカットオフスピードを12時の位置に表示することもできるとポルシェは語る。

多彩なパッケージ

ポルシェは911 GT3にさまざまな装備パッケージを用意した。

今回初めてヴァイザッハパッケージが設定されたことで、911 GT3はサーキットで使用するためにさらに個性的な構成が可能になっている。リアアクスルのアンチロールバー、カップリングロッド、シアパネルは、ルーフ、リアウイングのサイドプレート、エクステリアミラートップシェル、ミラートライアングル、フロントエリアのエアブレードと同様にCFRP製となる。

ポルシェ911 GT3がモデルチェンジ。
ポルシェ911 GT3がモデルチェンジ。

さらに、レザーとレース・テックスのトリムがインテリアを視覚的に向上させ、911 GT3のダッシュボード上面は、初めて反射防止のレース・テックスで覆わる。

CFRP製ドアハンドルと収納ネットにより、軽量化するためにインテリアドアパネルを最適化し、CFRP製ロールケージやマグネシウム軽量鍛造ホイールもオプションで用意された。

911 GT3ツーリングパッケージには、ライトウェイトパッケージを用意。ルーフがエクステリアカラーと同色に塗装され、スタビライザー、カップリングロッド、リアアクスルのシアパネルがCFRP製に。

マグネシウム軽量鍛造ホイールと軽量ドアパネルもパッケージの一部で、標準装備の6速GTスポーツギアボックスとの組み合わせで、911 S/Tの短縮ギアレバーが使用される。ギアレバーの前の“Leichtbau”と刻まれたプレートがパッケージを示すという。

リアウイングを装備した911 GT3には、サーキット走行用のクラブスポーツパッケージが追加料金なしで利用可能。リアにはボルトで固定されたスチール製ロールケージ、ドライバー用の6点式シートベルト、手持ち式消火器が含まれ、パッケージにはオプションの軽量スポーツバケットシートが必須となる。

GTカー部門責任者のアンドレアス・プレウニンガー

「新型911 GT3は、さらに爽快で個性的になりました。私達は細部まで徹底的に調査し、お客様が望む多くの機能を実現しました。これにより、GT3をドライバーの目的や好みにさらに具体的に適合させることができます」と締めくくった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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