スバル・アウトバック2.0D SE プレミアム
公開 : 2015.01.24 23:30 更新 : 2017.05.29 18:42
だからといってダブついたイメージなどは皆無で、大らかでありながら、どこかしらに緊張感を孕んでいる。したがって前後にぐらりとボディが揺れることもないため、高速クルーザーとしての落ち着きも見受けられる。
けれども、荒れた路面のうえでは時に落ち着きを失うことがあるので注意が必要。大きめの窪みや段差をそれなりの速度で踏み越えるときには、もう少し突き上げを吸収してくれてもいいのにと思うことがあった。
おそらく多くのオーナーは、沼地や泥道に連れ出したい衝動に駆られることになるはずだ。こちらに関しては十分に期待に応えてくれるのでご心配なく。筆者も深い泥道に突っ込んだり、草の生い茂った敷地に突入してみたのだが、新型のX-モード電制システムとウインター・タイヤはひとつも苦しい表情を見せることなく ’走破’ してくれた。
インテリアのスペースにも満足でき、至極快適にテストを行うことができた。同じ価格でさらに力強いモデルもあるにはあるが、装備のバランスの良さには開発者の良心さえも伺え、根強いファンが多い理由もよく理解できる。
聞くところによると、開発陣は古くからの顧客の意見によくよく耳を傾けているようだ。英国では全グレードに装備されるマルチメディア・システムの扱いやすさも、その成果の一部なのだそうで、確かにレスポンスや各種メニューの配置も優れている。もちろんアイコンはわずかにややこしいと感じることもあるけれど、これまでのものに比べれば驚くべき進歩だといっていい。
クッション性のたかい電動調整シートやオート・エアコン、ブルートゥース接続、自動ライト/ワイパーなどの機能がエントリー・グレードにもついているのはありがたい。また、これよりさらに上のグレードを選べば、レザー内装やサンルーフが追加される。
バネの力を利用してシートを勢いよく倒すことができるのは全グレード共通で、シートを倒せば約2メートルもの広大なフラット空間が姿を現す。最新のエマージェンシー・ブレーキ・システムも注目に値する出来栄えだ。