【革新的な設計と製造手法】 マクラーレン「W1」登場に込められた米国Divergent社との技術提携

公開 : 2024.10.23 07:05

発表されたばかりのマクラーレン「W1」には産業用デジタルマニュファクチャリングを開発する米国カリフォルニア州の企業「Divergent社」との提携がありました。

10月6日に発表されたマクラーレンW1

マクラーレンは、産業用デジタルマニュファクチャリングを開発する米国カリフォルニア州の企業、Divergent Technologies, Inc(以下、Divergent)と提携し、マクラーレンW1のために設計・開発した先進的サスペンション・ハードウェアを実現した。

10月6日に発表されたマクラーレンW1は、史上最も偉大な2台のスーパーカー、マクラーレンF1とマクラーレンP1の革新的な継承モデルであり、クラストップのパフォーマンスを目指すマクラーレンの精神が込められていると彼らはいう。

マクラーレン「W1」と米国Divergent社の技術提携。
マクラーレン「W1」と米国Divergent社の技術提携。

新型マクラーレンW1では、F1から取り入れたフロント・サスペンションを、カーボン・ファイバー製モノコック「エアロセル」に直接マウントしている。

Divergent の積層造形技術によって、マクラーレンW1のフロント・アッパー・ウィッシュボーン、空力的形状のロワー・ウィッシュボーン、フロント・アップライトなど、最適な耐久性と剛性をもつ高効率で複雑なサスペンション・システムの開発が可能となり、特に外部から見えるフロント・ウィッシュボーンは、Divergentが3Dプリントで製造した重要なコンポーネントだと述べた。

マクラーレンのエンジニアは、Divergentの革新的な設計・製造手法により、さまざまな設計を次々に適用して、マクラーレンW1 の画期的なサスペンション構造コンポーネントを迅速に開発することができ、こうしたコンポーネントは、同車が誇る卓越したパフォーマンスとドライバーとの一体感に貢献していると強調した。

各社のコメント

マクラーレン・オートモーティブ CEO、マイケル・ライターズ

「私たちは、設計・製造の革新に力を注ぐマクラーレンと思いを共有する企業、Divergentとの提携に胸を躍らせています。その最先端技術によって、マクラーレンW1ではさらに複雑なサスペンション構造を開発することができました。

これにより、マクラーレンオーナーのドライビング・エクスペリエンスをいっそう強化するだけでなく、パフォーマンスの限界を拡大し続けるというマクラーレンの使命を後押しする力となっています」とコメント。

Divergent 創業者、会長兼 CEO、ケヴィン・ジンガー

マクラーレン「W1」と米国Divergent社の技術提携。
マクラーレン「W1」と米国Divergent社の技術提携。

「マクラーレンのパートナーとして、新型マクラーレンW1のその驚くべきエンジニアリングの開発に携わることを誇りに思います。Divergentが設計・製造したサスペンション・ハードウェアによって、マクラーレンのチームは、このデジタルマニュファクチャリングの時代にスーパーカー製造の可能性の限界を押し広げることに成功したのです」と述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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