ちょっとマイナーな「珍車」ばかり! VWの博物館がすごかった 秘密のコレクション 18選
公開 : 2024.11.16 18:05 更新 : 2024.11.16 22:16
1961年 タイプ3カブリオレ
1961年に発売されたタイプ3は、ビートルよりも上級のモデルであったため、オープントップの派生モデルを導入することは理にかなっていた。フォルクスワーゲンは、米国で間違いなく売れるであろうエレガントなプロトタイプを製作したが、カルマン・ギアのコンバーチブルと社内で競合するのを恐れて、開発を中止した。
1963年 EA128(1)
博物館のコレクションの中でも特に魅力的な1台であるEA128は、1963年に誕生した。ポルシェとの提携を深めながら高級化を進めるというフォルクスワーゲンの戦略の一環として開発されたものだ。
ポルシェの協力により開発されたリアエンジンの4ドア・ファミリーカーで、911の空冷2.0L水平対向6気筒エンジンのデチューン版を搭載している。最高出力は90psで、最高速度160km/hを達成。アウトバーンの左車線(追い越し車線)を走れる初めてのフォルクスワーゲン車となる可能性もあった。
1963年 EA128(2)
EA128のリアサスペンションは、ポルシェ911と類似した設計であった。もし量産化されていたら、米国でシボレー・コルベアと直接競合することになっただろう。しかし、「国民車」ブランドが高級車を作ることに対して一部の消費者の反感を買う懸念もあり、試作にとどまった。このジレンマが解決されたのは、1990年代後半にフェートンの開発が承認されたときである。
1969年 EA276
EA276は、初代ゴルフの原型となったプロトタイプの1つである。フォルクスワーゲンはビートルに代わる新型車を模索する中で多くのデザインスタディを製作したが、EA276は特に角ばったデザインで、FF方式を採用していた。しかし、ヘッドライトの間にグリルを配置するというのは、当時は誤解を招くデザインであった。
フォルクスワーゲンはすでに水冷エンジンの実験を開始していたが、EA276は、ビートルで実績のある空冷式フラット4エンジンを搭載していた。外観的にも技術的にも、ビートルと初代ゴルフのギャップを埋める1台である。
1971年 ESVW I
1970年代初頭、フォルクスワーゲンは米国運輸省(DOT)と協力して安全性の高いクルマ、すなわち「死なないクルマ」の開発に取り組むようになった。自動車メーカーは、高速衝突時に乗員の命を守るためのアイデアを提示するよう求められた。そのアイデアは、いかに高価で見た目が悪くても構わないというもので、いずれは市販モデルに採用されることが前提とされた。
フォルクスワーゲンが1971年に発表したESVW Iと呼ばれるプロトタイプは、衝撃吸収プラスチック製のフロントエンドや保護パッド付きメータークラスターなど、さまざまな革新的技術を搭載している。リアに搭載された1.8Lのフラット4エンジンは、最高出力100psを発生する。
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