ちょっとマイナーな「珍車」ばかり! VWの博物館がすごかった 秘密のコレクション 18選

公開 : 2024.11.16 18:05  更新 : 2024.11.16 22:16

1990年 ヴァリオI

1990年に発表されたヴァリオI(Vario I)コンセプトは、ビートルをベースにしたメイヤーズ・マンクスと、2019年公開のコンセプトカー、IDバギーの間をつなぐミッシングリンクとして注目に値する。プラットフォームと1.9L 4気筒エンジンは第2世代ゴルフと共有しているが、ボディはプラスチック製のバギーのようなものだ。ドアがないため、乗客はシルを飛び越えて乗り込む必要がある。マンクスやIDバギーにもドアはない。

ダッシュボードには従来のラジオの代わりに、取り外し可能なソニーのラジカセを組み込んでいる。ヴァリオIは実際に走行可能で、どこに行っても注目を集めたが、フォルクスワーゲンが本気で量産化を検討した形跡はほとんどない。

1990年 ヴァリオI
1990年 ヴァリオI

1995年 バルーン・ビートル

ビートルは、南極大陸を含むすべての大陸を制覇した。船外機を取り付けて船に改造された例もいくつかある。1995年に作られたこちらのビートルは、なんと熱気球の構造を採用し、実際にスイスの空を飛んだ。

純粋無垢なビートルを熱気球に変えるには、屋根に大きな穴を開ける必要があった。最高出力35psの1.2Lフラット4エンジンを搭載し、4本の車輪が地面についているときは通常と同じように走る。

1995年 バルーン・ビートル
1995年 バルーン・ビートル

重量配分の理由から、燃料タンク(通常はフロントに装備されている)は小型化され、リアのエンジンルームに押し込められた。フォルクスワーゲン・ビートルは陸海空を謳歌した、自動車史、いや人類史に残るクルマだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ロナン・グロン

    Ronan Glon

  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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