新型フォーカスRSのエンジン詳細
公開 : 2015.01.23 22:15 更新 : 2017.06.01 02:11
2月3日に発表される第3世代のフォード・フォーカスRS。その最終テストを撮影したオフィシャル・ビデオがリリースされ、最終段階のプロトタイプが米国およびベルギーのサーキットや道路でドリフトする様子を確認できる。
昨年末に確認された新型RSは、新たに設立されたフォード・パフォーマンス部門による、2020年までに12車種の新型ハイ・パフォーマンス・モデルを生産するというプログラムの一環として生み出された。このプラグラムには新型フォードGTも含まれている。
フォードの世界中の主要マーケットで販売されるモデルは、米国にベースを置くグローバル・チームによりつくり出されることになる。このチームは、フォード全社のレース車両、ハイ・パワー・ロードカー、ハイ・パフォーマンス・パーツを一括管理するものである。
ケルンに本部を置くグローバル・プロダクト・ディベロップメントのラジ ナイールは「チームRS、フォードSVT、フォード・レーシングといった各プロジェクトは、フォード・パフォーマンスに統合されます。その拠点となる技術センターはノース・カロライナのシャーロットに位置し、グローバル・パフォーマンスの新ディレクターであるデイブ・ペリキャックが率いています。」
最新の情報によると、3世代目のフォーカスRSは再度FWDになるようで、先ごろ発売されたマスタングに搭載されるターボ付き2.3ℓ4気筒エコブースト・エンジンを採用すると思われる。
RSに335psという出力は議論を引き起こしているが、一方でリミテッド・スリップ・デフや、トルク・ステア対策としてフォードが開発したレボナックル・フロント・サスペンションは再び採用している。
最新のスパイ・ショットではニュルブルクリンクおよびフォードの本部があるデトロイト近郊のディアボーンでテストする様子が確認できる。その画像によると、デザイン変更されたフロント・バンパー、先代RSのようなツイン・エキゾーストといったRS専用の装備を確認できる。現場に居合わせた記者によると、プロトタイプはアグレッシブなスタイリングなうえ、強烈な爆音を発していたという。 なお、偽装を施されたテスト車両は公道でも複数回目撃されている。
ある情報筋によると、マスタングに搭載された2.3ℓエコブースト・エンジンは、新型フォーカスRSでは約1割ほど出力を上げるということだ。ちなみに先代はターボ付き2.5ℓ5気筒が305psを発揮していたが、もしも新型の最高出力が335psならば最大トルクはすでに十分だった先代の44.8kg-mを超えることになりそうだ。
出力向上にもかかわらす、燃費は約20%改善することになっている。つまりエンジンだけでなく車体全体が軽量化されパフォーマンスと運動性能を向上しているのだろう。
フォードの関係者は、新型RSの開発初期段階では4輪駆動のテストを行っていたと認めている。しかしその後、FWD方式を採用することに落ち着いたという。
6速マニュアル・ギアボックスが標準仕様となり、新型の強力な出力とトルクを考慮し機械式リミテッド・スリップ・デフが改めて採用されるようだ。
先代同様に3世代目のフォーカスRSは現行フォーカスの最後のモデルとなりそうだ。パフォーマンス・バージョンは、2017年から2018年に標準仕様が代替わりをする前を目途に1年間販売されると思われる。価格については現在のところ確かな情報を入手できていない。