【Gクラスもついに完全電動化】 メルセデス伝統のオフローダーにEVとして新たな可能性を見た!

公開 : 2024.10.24 07:05  更新 : 2024.10.24 07:22

今後2年で100口の高出力EV充電器を設置

『G580 with EQ テクノロジー』自体もナッパレザーシートが標準装備の豪華な仕様だが、導入記念車となる『エディション1』はさらに装備を追加。スポーティな雰囲気を高める『AMGラインパッケージ』を始め、専用ブラックペイントの20インチAMGアルミホイール、ブルーのブレーキキャリパー、ブルーアクセント付きのAMGカーボンファイバーインテリアトリムなどがそれで、ボディカラーも特別感のあるカラーを用意するなど、EVのGクラスをいち早く手にするユーザーの満足度に配慮した仕様となっている。

また、EVにとって不可欠なのが充電サービスだ。メルセデス・ベンツ日本は、顧客の利便性向上のためにパワーエックスとの協業することで、今後2年間で25拠点、100口の高出力EV充電ネットワークを開設していくことを明かした。

G580 with EQ テクノロジーの導入記念車として、まずはエディション1のみを発売。
G580 with EQ テクノロジーの導入記念車として、まずはエディション1のみを発売。    上野和秀

これは大都市圏を中心に商業施設等、1拠点あたり4口を基本とした公共の充電ステーションを設置するもので、メルセデス・ベンツのEVオーナーだけでなく、他ブランドのEVでも利用できる。設置される急速充電器は、専用カスタマイズされた蓄電池型急速充電器『ハイパーチャージャー』だ。現時点で具体的な設置場所や計画は明かせないとしたものの、2025年の第一号拠点開設時に、より詳細な情報を公表するそうだ。

EV化で車両重量が、G450d比較で560kg増の3120kgとなった『G580 with EQテクノロジー』だが、開発担当者はオンロードとオフロード共に、Gクラスに求められる性能を実現していると太鼓判を押す。価格も2650万円と高価だが、この点についても日本法人としては最大限戦略的な価格にしたというから、見方によってはコスパも悪くない。テストドライブが楽しみな1台が登場したと言えよう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大音安弘

    1980年生まれ、埼玉県出身。幼き頃よりのクルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車ライターとして、軽自動車からスーパーカーまで幅広く取材を行う。原稿では、自動車の「今」を分かりやすく伝えられように心がける。愛車は、スバルWRX STI(VAB)とBMW Z4(E85)など。
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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