海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれアイテムから悪趣味な改造まで 34選 後編

公開 : 2024.11.17 18:25

自動車の世界でも、さまざまな流行が生まれては消えていく。大ブームとなったもの、悪趣味なもの、そして今でも人気を集めているものなど、興味深い「流行」をピックアップして紹介する。

シートベルト・ストラップ

(翻訳者注:この記事は後編です。前編と合わせてお楽しみください)

これもモータースポーツに影響を受けたアクセサリーだが、やや時代遅れの流行として衰退しつつあるようだ。本来は、レーシングドライバーが衝突時の負荷を分散させるために幅広のセーフティ・ストラップを使用しているのに対し、シートベルトに後付するこうしたアクセサリー品は安全性を高めるものではない。

シートベルト・ストラップ
シートベルト・ストラップ

高級感のあるシートベルトパッドを好む人のために、レザーやフェイクファー、シープスキンなどの素材もある。

ローリングコール

ローリングコール(Rolling coal)とは、黒煙を吐き出す米国のピックアップトラックのトレンドに付けられたニックネームである。なぜこのようなものが流行するのか。その理由についてはおそらく “別の呼び名” の方が理解しやすいだろう。ずばり「プリウス忌避剤(Prius Repellent)」だ。

クルマ社会の米国では、クリーンで環境に優しい、いわゆるエコカーに対して抵抗感を示すドライバーが一定数いる。排出ガスを浄化するパティキュレート・フィルターをあえて取り外したり、煙突を取り付けたりしてピックアップトラックを改造することが、この流行の一部である。

ローリングコール
ローリングコール

米国の多くの州では、工場出荷時よりも多くの煙を発生させる改造車に対して、法律で規制している。それでも、これらのピックアップトラックのオーナーが、ハイブリッド車や電気自動車(EV)に嫌がらせをするのをやめることはない。

トラップハンド

このジョークグッズが笑えるのは1回目か、せいぜい2回目まで。昔からあるコメディの定番ネタで、トランクに誰かを閉じ込めたように見える、偽物の腕だ。

いくつかバリエーションがあり、芝居用の血糊がついたグロテスクなトラップハンドなど、かなりリアルに見えるものもある。助手席のドアに挟むものや、窓に貼り付けるホラー的なものなど、初めて見た人はドキッとするかもしれない。

トラップハンド
トラップハンド

しかし、トニー・ソプラノ(米国のテレビドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』の主人公)のように荷造りに失敗しない限り、誰もトランクから腕を出したまま走り出すことはないだろう。

弾痕シール

なぜ自分のクルマにこれを貼ろうとするのか、不思議に思う人もいるだろう。しかし、2000年代初頭には、このような弾痕シールが流行した。

シール自体に害はないが、米国では警察に銃を突きつけられて呼び止められるという事件もいくつか発生している。銃撃戦に巻き込まれたと誤解されたのだ。

弾痕シール
弾痕シール

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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