海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれアイテムから悪趣味な改造まで 34選 後編
公開 : 2024.11.17 18:25
計器類の追加
知識は力なり。エンジンの状態をあらゆる側面から教えてくれる計器類があれば、とても心強いはずだ。自動車が今ほど発達していない1920年代には、走行中にクルマの状態を細かく監視する必要があったため。計器の追加が好まれた。
その後、1980年代にターボチャージャーが登場すると、ブースト計は必須のアイテムとなった。しかし、現代のクルマはさらに高度化し、デジタル・ダッシュボードが普及したことで、アナログの計器類は過去のものとなりつつある。
ビニール製ルーフ
ビニール製ルーフはかつての馬車の名残であり、退屈なセダンにもエレガントな雰囲気を加えることができた。ロールス・ロイスは、シルバーシャドウにオプションとしてエバーフレックス・ルーフなるものを設定し、こうした伝統を受け継ごうとしたが、1980年代までにビニール製ルーフの時代は終わりを告げた。
また、ビニール製ルーフには、良心的でない販売業者がルーフの錆を隠すために用いるという、あまり好ましくない側面もあった。
アイラッシュ
自動車デザインにおけるアイラッシュは2種類ある。1つは、ランボルギーニ・ミウラのように、ヘッドライトを繊細に縁取るもの。そしてもう1つは、クラシカルなフィアット500やミニ、フォルクスワーゲン・ビートルなどで人気のあるゴム製のまつげだ。
外観の印象を変えるアクセサリーであり、性能を向上させるものではない。
フロントガラス用サンシェード
実用性のある珍しい流行の1つ。オーナーがクルマ好きであるということを示すだけでなく、サンシェードという名の通り、眩しい太陽光を遮るアイテムとしても使われる。
1970年代に貼り付け式の安価なプリントタイプが登場すると、ドライバーと愛する人の名前を入れるカスタマイズが瞬く間に人気となった。恋愛に恵まれない人にとっては幸いにも、自動車メーカーはやがてフロントガラスに溶け込むような純正サンシェードをオプションで用意してくれるようになった。
リアウィンドウルーバー
リアウィンドウのルーバーもまた、実用性を重視した流行である。階段状のスラットによって、窓から差し込む日光や熱を防ぎながら後方視界を確保するものだ。
このスタイルをいち早く採用したのはランボルギーニ・ミウラで、ロータスもエスプリに採用している。こうしたメーカー純正のルーバーはクルマのデザインに綺麗に溶け込み、カー用品店でも売られている後付けのものとは対照的だ。一部の社外品は、隙間が大きすぎたり、視界を遮ったり、空気抵抗を増大させてしまう。