クルマは芸術! モダンとレトロの融合『Porsche 968 L’Art』が日本に上陸。

公開 : 2024.10.30 13:55

フランスの『L’Art de L’Automobile(ラート・ド・ロトモビル)』がポルシェとのコラボにより作りあげた『Porsche 968 L’Art(ポルシェ 968ラート)』が原宿に出現、コラボアパレルも展開された。

L'Art De L'Automobile

『L’Art De L’Automobile(ラート・ド・ロトモビル)』(以下、ラート)はパリを拠点に活動するファッションレーベルで、直訳すると『自動車の芸術』。

ラートが他のレーベルと異なる点は、その名前のとおりクルマやカーカルチャーとの密接な関係にあるところだ。代表は熱狂的なカーコレクターであるArthur Kar(アルチュール・カー)氏。

『Porsche 968 L’Art(ポルシェ 968 ラート)』
『Porsche 968 L’Art(ポルシェ 968 ラート)』    小河昭太

ベイルートに生まれ、パリで育った彼はクルマへの情熱を抑えきれず、16歳から20歳まではポルシェセンターで技術者として働いていたという。だが彼は、クルマだけの専門家にはならなかった。アートやファッション、音楽に至るまで、様々な分野に関心を向け、2017年には、彼の世界観を体現したヴィンテージカーショップ兼ファッションレーベルでもあるラートを設立した。

Porsche 968 L’Art

そんな彼の活動は次第に大きくなってく。そしてついには、ポルシェ本社とのコラボレーションを果たすのであった。それこそが、今回の主題でもある『ポルシェ968ラート』なのだ。

ポルシェ 968 ラートのコンセプトは『レトロとモダンの融合』。

Porsche 968 L’ArtとArthur Kar氏。
Porsche 968 L’ArtとArthur Kar氏。    PORSCHE

カー氏の主導のもと、パリの工房にて18ヵ月の歳月をかけて作られたというボディは、そのほとんどを一新。ベースとなった968カブリオレの面影を残しつつもフューチャーリスティックなロードスターへと変貌を遂げていた。

「ポルシェ純正のシグナル・グリーンのように見えるボディカラーも、全く新しいオリジナルカラーなんだ」と、カー氏は得意げに語って見せた。

色の名前はあるのか? という質問には「うーん、ポルシェ968ラート・グリーンさ」と笑いながら答えた。

シンプルかつモダンに仕立て直されたインテリアも見どころ満載。特注レザーにより覆われたバケットシートはレカロのオリジナル、ダッシュボードのストップウォッチもタグホイヤーの協賛によるワンオフ品。極めつけはBOSE(ボーズ)とのコラボにより実現したエレガントなカスタムデザインのオリジナルオーディオシステム。そのスピーカーから発せられるヒップホップが会場を盛り上げていた。

これまで存在した、オリジナルのバイナルやペイントを纏っただけのアートカーとは一線を画すラートの986は、展示会場である原宿のキャットストリートを歩く人たちの足を止めるだけのパワーを持っていた。

クルマに興味があろうがなかろうが、引き寄せられてしまう魅力、まさしくPorsche 968 L’Artは正真正銘の走るアートなのである。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_

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