V12モデルの「超新星」 アストン マーティン・ヴァンキッシュへ試乗 フェラーリ最大の脅威か?

公開 : 2024.10.29 19:05

体験の魅力度で歴代を凌駕 フェラーリの脅威

速さだけでなく、惹き込まれる音響や安定した操縦性、至福の高級感など、運転体験の魅力度でも歴代を凌駕する、最新ヴァンキッシュ。スーパー・グランドツアラーとして、徹底した完成度にある。

ライバルとは明確に異なる、個性も宿す。筆者の印象では、2007年の初代ヴァンキッシュ以来の水準で。ひと回り小さく感じるスポーティーさを叶えたかわりに、上質なマナーを求めるユーザーは、乗り換えを望まないかもしれない。

アストン マーティン・ヴァンキッシュ(欧州仕様)
アストン マーティン・ヴァンキッシュ(欧州仕様)

反面、少し野性的で尖ったアストン マーティンがお好みなら、気に入るに違いない。フェラーリにとっては、これまでで最大の脅威になる可能性がある。

◯:条件を問わず巨大なパワーとトルクを展開できる DBS スーパーレッジェーラ以上にソウルフルなサウンド ブランドらしいリッチな運転環境
△:ライバルほど上質でも洗練されてもいない 荷室が狭め 筆者の目には、先代の方がカッコ良く映る

アストン マーティン・ヴァンキッシュ(欧州仕様)のスペック

英国価格:33万ポンド(約6402万円)
全長:4890mm
全幅:1981mm
全高:1290mm
最高速度:344km/h
0-100km/h加速:3.3秒
燃費:7.3km/L
CO2排出量:312g/km
車両重量:1910kg
パワートレイン:V型12気筒5204cc ツインターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:835ps/6500rpm
最大トルク:101.8kg-m/2500-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック(後輪駆動)

記事に関わった人々

  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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