米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記

公開 : 2024.11.24 18:25

原型をとどめていないスポーツカーから、今にも走り出しそうなトラックまで。米アイオワ州の巨大ジャンクヤード「ロンズ・オート・サルベージ」で見つけた、味わい深い廃車の数々を紹介する。

シボレーコルベット

(翻訳者注:この記事は後編です。前編とあわせてお楽しみください)

ほとんど原型をとどめていないが、シボレー・コルベットC3スティングレーであることは容易に確認できる。C3は1968年から1982年まで生産されたが、これは1970年代前半のモデルだと推測される。最も好調だったのは1979年で、5万3807台が販売された。

シボレー・コルベット
シボレー・コルベット

山積み

ロンズ・オート・サルベージでは時々、近年の在庫や、使える部品がほとんど残っていないクラシックカーを整理している。この廃車の山には明るい未来はなく、この記事が読者の手に渡る頃には、すでに破砕されて新しいキッチン用品に生まれ変わっているかもしれない。

ここで最も興味深いのは、初代プリムス・ボイジャーだろう。

山積み
山積み

フォード(1965年)

これらのクルマのバックストーリーを知ることできたら、どんなに面白いことか。どれくらいの期間走ったのか、どこを旅したのか、何人のオーナーがいたのか、そしてなぜこの場所にたどり着いたのか。もしこの1965年型フォードの初代オーナーがご存命だったら、60年経った今もまだ存在していることを知って、どう思うだろうか?

フォード(1965年)
フォード(1965年)

メルセデス・ベンツ240D

メルセデス・ベンツは1973年から1976年にかけて、12万6148台のW115型240Dセダンを生産した。スタイリッシュで経済的、そして比較的高級なモデルだったが、搭載された4気筒ディーゼルエンジンは非力で、特に速いわけではなかった。アクセルペダルをしっかりと踏み込んでも、0-100km/h加速には20秒以上かかった。

メルセデス・ベンツ240D
メルセデス・ベンツ240D

フォード(1954年)

ロンズ・オート・サルベージのクルマの大部分は森の中に駐車されているが、この1954年型フォードは、敷地の端の畑にある。日当たりが良いので、常に湿っているわけではなく、腐食もそこまで進行していない可能性が高い。

1954年、フォードはシボレーをわずか2万2381台上回り、1949年以来の僅差で販売台数トップの座を獲得した。

フォード(1954年)
フォード(1954年)

オールズモビル88(1958年)

オールズモビル88は、その光沢仕上げから「クローム・モビル」というあだ名が付けられた。この個体は、クロームのほとんどを維持しているが、グリルは少し古くなってきている。落ち葉は積もっておらず、まだ輝きが残っており、ボディも比較的健全な状態を保っている。

オールズモビル88(1958年)
オールズモビル88(1958年)

フォード・ギャラクシー(1964年)

この1964年型フォード・ギャラクシー500は、緑色の背景の中で際立っている。どうやら白い塗装で工場から出荷され、ある時点で標準以下の再塗装が施されたようだ。もともとの塗装はウィンブルドン・ホワイト、ペースカー・ホワイト、コロニアル・ホワイトのどれだったのか、そしてなぜ前のオーナーが赤に変更したのか、我々にはわからない。

フォード・ギャラクシー(1964年)
フォード・ギャラクシー(1964年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事