1960年代風の「レトロなスポーツカー」発売へ 500馬力V6に “リトラ” 採用! ベルトーネ新型「ランナバウト」公開

公開 : 2024.11.01 18:05

ベルトーネが新型スポーツカー「ランナバウト」を発表した。1969年にマルチェロ・ガンディーニ氏がデザインしたコンセプトカーを忠実に再現し、2026年より生産開始する。価格は35万ユーロ(約5800万円)から。

ガンディーニのデザインが現代に蘇る 2026年生産開始

イタリアのベルトーネは、1969年にマルチェロ・ガンディーニ氏がデザインしたコンセプトカー「ランナバウト(Runabout)」へのオマージュとなる現代的なスーパーカーを発表した。

単なるコンセプトではなく、実際に発売される予定で、2026年半ばに生産開始し、価格は税抜きで35万ユーロ(約5800万円)からになるという。ベルトーネの歴史と伝統に敬意を表した市販モデルの第一弾とされる。

新型ベルトーネ・ランナバウト
新型ベルトーネ・ランナバウト    ベルトーネ

新型のランナバウトは、55年前に発表されたオリジナルのウェッジシェイプのプロポーションを忠実に再現しながら、細部に手が加えられ、現代性と公道での使い勝手を高めている。

例えば、乗員の頭部の横に取り付けられていた奇抜なヘッドライトは、ノーズと一体化したリトラクタブルに変更されている。

また、ミラーとサイドドアが付いたことで、乗車時に高いシルをまたぐ必要がなくなった。

フロントには大きなグリルが開いており、サイドにも吸気口が見える。技術的な詳細は未確認だが、これはおそらく、ミドマウントされた最高出力500psのV6エンジンの吸気および冷却用だろう。オリジナルではアウトビアンキ製1.1L 4気筒エンジン(最高出力55ps)を搭載していたが、桁違いにパワフルになった。

1969年のランナバウト・コンセプトはバルケッタとしてのみ発表されたが、新型はバルケッタ仕様とタルガトップ仕様が販売される。

ランナバウトを筆頭に、ベルトーネのこれまでのデザイン資産を活用したロードカー(公道走行可能なクルマ)が複数車種発売される予定だ。クラシカルなデザインと現代的な技術や性能を融合させているという。

オリジナルのランナバウト・コンセプトは、1972年から1989年まで販売されたフィアットX1/9に強い影響を与えた。ベルトーネ自身も1981年から1989年まで販売していた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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