心を満たす多くの魅力! 最新 ミニ・エースマン SEへ試乗 まん丸モニター 刺激的な運転体験

公開 : 2024.11.02 19:05

EV専用モデルとして、ミニにエースマン登場 約4mのボディで5ドア 高級感あり個性的なインテリア 刺激的な運転体験 硬めの乗り心地 多くの魅力が心を満たす 英編集部が評価

EV専用モデル 全長約4mの5ドア

新しいミニが欲しい。このタイミングだから、電気自動車にしたい。ただし、実用性を考えるとコンパクトな5ドアが良い。こんな条件を、最新のミニ・クーパーでは達成できなかった。3ドアに限られているから。内燃エンジン版なら、5ドアも選べるけれど。

クロスオーバーのカントリーマンは、全長4433mm、全幅1843mm、全高1656mmと小さくはない。都心部での取り回しを考えると、ちょっと二の足を踏んでしまう。お値段も少々高い。

ミニ・エースマン SE(欧州仕様)
ミニ・エースマン SE(欧州仕様)

それでも、スタイリッシュで適度にプレミアムな、バッテリーEVのミニが欲しい。こんなワガママを叶えてくれるのが、新しいミニ・エースマンだ。

基礎骨格とするのは、ミニ・クーパー EやSEと同じ、最新のEV専用プラットフォーム。内燃エンジン版は存在せず、5ドアで、全長は4079mm、全幅が1754mm、全高は1514mmと、大きさも手頃といえる。お値段は、カントリーマンより安い。

電動パワートレインも、ミニ・クーパーと共通する。ベースグレードとなるエースマン Eの最高出力は183psで、駆動用バッテリーは38.5kWh。試乗したSEでは218psへ強化され、49.2kWhへ増える。急速充電は、前者が最大70kW、後者は95kWに対応する。

0-100km/h加速は、エースマン Eでも7.9秒と充分。SEにすると、7.1秒へ縮む。

高級感あり個性的なインテリアデザイン

運転席へ座れば、車内は紛うことなきミニ。現行モデルの特長となる、真円のOLEDタッチモニターが中心的な存在だろう。ダッシュボードは魅力的なクロスで覆われ、鮮やかな差し色が、落ち着いた地色にあしらわれる。

ステアリングホイールの奥には、装飾的なベルト。高級感があり個性的。インテリアデザインは、間違いなく強みといえる。

ミニ・エースマン SE(欧州仕様)
ミニ・エースマン SE(欧州仕様)

タッチモニターのグラフィックもオシャレ。アップル・カープレイとアンドロイド・オートには、無線で対応する。ただし、標準のシステムはメニュー構造が少し複雑で、必要な項目を探すのに時間がかかる場合も。

運転席の正面に、メーターパネルはない。速度などはヘッドアップ・ディスプレイへ投影されるのだが、安価なトリムグレードでは装備されない。SEでは標準で付くが、Sの場合は、2000ポンド(約39万円)のオプション・パッケージを指定する必要がある。

このパッケージには、シートヒーターやキーレスエントリー、アダプティブLEDヘッドライトも同包される。タッチモニター上で速度は確認できるものの、ヘッドアップ・ディスプレイ単体を指定することはできないらしい。

車内空間は、後席側が狭め。小柄な大人なら問題なく座れるが、ベビーシートへ幼児を座らせるのは、少し大変そうだ。ベンチシート中央に、アームレストはない。

荷室容量は300Lと広め。一般的なベビーカーなら問題なく、キャンプ道具なども、ひと通り載るはず。背もたれは60:40の分割で倒せる。車内空間は、最近登場したルノー5 E-テックの方が広い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ヴィッキー・パロット

    Vicky Parrott

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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