【実際に購入 オーナーのレポート】日産リーフを3台乗り継ぎ13年、ZE1型3度目の車検

公開 : 2024.10.31 18:35

2011年からZE0型24kWh、30kWhと乗り継ぎ、7年前にZE1型40kWhの日産リーフに乗り換えたオーナーのリアルなEVライフ・レポート。新型リーフへの期待も語ります。

ZE1型も3度目の車検となりました

執筆/撮影:Kaoru Kobayashi(小林薫)

日産リーフZE0型24kWhで始まり、3台目となるZE1型40kWhに乗り換えて7年、この10月に3度目の車検を日産ディーラーで受けました。ここまでの走行距離は51,695km、通勤などに使っていないので、比較的少ない数値になっています。

今回の車検作業の内容は、車体の点検・検査、そしてブレーキフルードとエアコンフィルターの交換だけ。前回実施した減速機オイルの交換は、交換時期4万kmなので、今回はありませんでした。

3回目の車検を受けました。
3回目の車検を受けました。    小林薫

また、同時に行ったバッテリーのコンピュータ診断は、問題なしの結果でした。万が一バッテリーセルの異常でもあると、保証期間5年を過ぎているので、修理代は安くはなさそうです。

車検に対する日産ディーラーへの支払総額は88,500円。内訳は整備費用40,450円、諸費用48,050円でした。1回目の車検時の重量税は免除、今回は2回目の車検時と同じ20,000円を納税しています。

12Vの補助用バッテリーについては、特に問題はありませんでしたが、5年目の車検時に用心して交換しています。エンジン車にあるようなセルモーターへの大電流の負荷がないので、長く使えるかもしれません。しかし、補助用バッテリーが万が一不良になると、大きなトラブルになる可能性もありそうなので要注意です。

バッテリーの容量低下はどの程度か

このZE1型については、納入後7年間、充電時と走行時のデータを全て記録してきています。これにより、特別な測定器を使わずにバッテリー容量の相対的な変化を把握してきました。

昨年秋の6年目の時点での新車からの容量は、推定値90~91%であったことを予測方法と合わせて本サイトで報告しています。さらにこの1年間のデータを見ると、昨年より約1%減だけで、新車からの推定値は89~90%となり、期待以上の結果となっています。新車からの容量変化は、以下のようになります。

バッテリー劣化の進行が緩やかになってきました。
バッテリー劣化の進行が緩やかになってきました。    小林薫

・3年目(1回目の車検)94~95%
・5年目(2回目の車検)91~92%
・7年目(3回目の車検)89~90%

確かに、最初の数年は容量の低下がそれなりに進みますが、それ以降は劣化の進行は明らかに緩やかになってきています。このまま10年以上このような傾向が続くのかどうか、このまま乗り続けるのも面白そうです。

今年もこの秋、甲府から軽井沢へ行きました。自宅を満充電で出発したバッテリーは、軽井沢で30%だけ追加充電し、帰宅時には残量40%になっていました。往復の走行距離は248km、平均電費は8.7km/kWhとなり、高速道路もありましたが良好な電費になっています。車両重量が1520kgとEVとしては比較的軽く、時期的にエアコンの使用もほとんどなかったからだと思います。

この時のバッテリー消費量は28.50kWhとなり、自宅充電分60%と追加充電分30%を合わせて90%なので、現時点のバッテリー容量100%の計算値は31.67kWhとなります。もし新車時のバッテリー容量があと20%程多ければ、追加充電がなくても電欠の不安はなく軽井沢を往復できるのですが、今の容量ではちょっと無理なのが残念です。

今回宿泊した『軽井沢ふふ』では、夜間に充電できなかったので、近くの充電スポットで約20分間充電しました。利用したのは農産物直売所「軽井沢発地市庭」にある比較的新しい急速充電スポットで、500円/1回(30分まで)のリーズナブルな料金になっていました。エコQ電の充電スポットは全国に多くありますが、どこも利用しやすい料金で、操作にはエコQ電アプリを使い、手順もとても簡単。充電カードのないEVユーザーにはお勧めです。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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