【実際に購入 オーナーのレポート】日産リーフを3台乗り継ぎ13年、ZE1型3度目の車検

公開 : 2024.10.31 18:35

EVライフも13年経ち、今思うこと

2011年から乗り継いだ24kWhと30kWhの日産リーフZE0型は、バッテリー容量の低下で遠乗りに耐えられなくなり、3台目となるZE1型に買い換えることになりました。当然その時にEVをやめる選択肢もありましたが、すでにEVの魅力にとりつかれており、凝りもせずまたまた日産リーフを購入してしまいました。

その結果、幸いにもZE1型の40kWhバッテリーの劣化性能はとても改善されており、7年経った今でも快適なEVライフが続いています。ただ、日常生活での利用が中心で、月に1~2回ある平日の遠出でも、1日に200km以上走ることはほとんどありません。また、夏場の高速道路で、SAでの充電を必要とするような連続運転は、バッテリー温度の上昇があるのでなるべく避けています。

13年間、車体トラブルなどは全くなし。
13年間、車体トラブルなどは全くなし。    小林薫

このようなライフスタイルであるのと、自宅で夜間充電できることもあり、日産リーフを問題なく楽しめているのだと考えられます。このように、ライフスタイルと生活環境の合致することが重要で、そのようなユーザーには魅力的なEVワールドをもたらしています。

2011年の秋から約13年間も3台の日産リーフに乗ったことになりますが、この間、車体トラブルなどは全くありませんでした。急速充電のスポットで充電できなかったこともありません。新しいクルマなので、もう少し何か困ったことが起こるかと覚悟していましたので、嬉しい想定外でした。これは日産リーフに限らず、構造のシンプルなEV共通の強味なのではないでしょうか。

それにしても、電気代の高騰には驚きです。13年前は多くの原子炉発電所は稼働しており、夜間の電気料金は特別に安かったのです。今も一応夜間料金の安いプランを契約していますが、昼間とほとんど同じ28.85円/kWhで、13年前の約2.5倍にもなっています。お得感はだいぶ減ってしまいました。それでも通常のハイブリッド車よりはランニングコストは抑えられていると思います。

充電スポットの利用状況はそれなりに混雑してきていますが、思っていたほどにはなっていないと感じています。13年前は、充電スポットが増えていったとしても、すぐに足りなくなり、パニックにでもなるのではないかと思っていました。しかし、EVの普及が遅く、搭載されるバッテリーの容量も増えたことで、経路充電のニーズが予想ほどには増えていかなかったのではないかと考えられます。

日産リーフの次世代モデルへの期待

3台目日産リーフも7年経ち、そろそろ次期EVへの買い替えを検討しています。

EVに何を求め、期待するかは人それぞれでしょうが、近年輸入車も含めいろいろなEVが発売され、好みやライフスタイルにあったクルマを選べられるようになりました。

次期モデルの進化に、興味津々です。
次期モデルの進化に、興味津々です。    小林薫

そこで昨年、世界的にコスパの高さが好評なBYDドルフィンを、今年になってからはヨーロッパで売れているボルボEX30に試乗してみました。

どちらもサイズは日産リーフとほぼ同じで、内部インテリアの豪華さは素晴らしく、高級感を感じながらの運転を体験することができました。中央にある大きなディスプレイは見やすく、機能面も充実しており、人を魅了するようなクルマであると思いました。

しかしながら、どちらもドライブモードでの回生ブレーキを強くできないことが残念で、現在まで購入には至っていません。回生ブレーキの強い『Bモード』のなかった日産リーフの初期型モデルと同じであり、EVの面白さを楽しむことができないのではないかと感じてしまいます。

そこで期待するのが、日産リーフの次世代モデルです。今のバッテリー容量は40kWhで、日常生活中心で乗るならちょうど良いのですが、遠乗りのことを考えると当然ながらバッテリー容量はもう少し欲しくなります。

かと言って、大きくて重たいEVには不合理性を感じてしまい、個人的にあまり好きにはなれません。これまで乗り換える毎に、ほぼ同じ車両重量で、約3割程度バッテリー容量は増えてきています。

その容量増加による利便性向上は、購入前に想像していたものよりはるかに大きく、EVワールドの景色が変わるといっても過言ではありませんでした。目的地を追加充電なく往復できることは、とても快適であることを再認識させられました。また、急速充電で起きる充電電流の低下も始まりが遅くなり、その結果充電時間は短くて済みます。

日産リーフの次世代モデルは、いろいろな新機能に加え、バッテリー容量も今より3割以上増えることを期待しており、いったいどのようなEVワールドの景色を見ることのできるクルマになるのか、今、興味津々です。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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