【スズキ初のEV量産モデル発表】スズキ「eビターラ」 2025年夏頃から順次発売で日本導入も

公開 : 2024.11.06 06:45

スズキはイタリア・ミラノで同社初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」を公開しました。スズキのBEV世界戦略車第一弾となるこのクルマはどのように仕上がっているのでしょうか?

スズキ初となるBEVモデル

スズキは、同社初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」を、イタリア・ミラノで公開した。2025年春よりインドのスズキ・モーター・グジャラート社で生産を開始し、2025年夏頃から欧州、インド、日本など世界各国で順次販売を開始するる予定だという。

「eビターラ」は、2023年1月にインドで開催されたオート・エキスポ、同年10月に日本で開催されたジャパン・モビリティ・シッョーで公開したコンセプトモデル「eVX」をベースとした量産モデルで、スズキのBEV世界戦略車第一弾だ。

スズキ初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」公開。
スズキ初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」公開。

「Emotional Versatile Cruiser」をコンセプトに、先進感と力強さを併せ持つデザイン、BEVらしいキビキビとしたシャープな走りを実現するBEVパワートレイン、悪路での走破性のみならずよりパワフルな走りを提供する電動4WD「オールグリップe」、BEV専用に新しく開発したプラットフォーム「ハーテクトe」を商品特長としたSUVだとスズキは述べている。

鈴木社長のコメント

「『eビターラ』は、お客様にとって使いやすいBEVとするため、試行錯誤を重ねて開発した、スズキ初のBEVです。当社は、カーボンニュートラル社会の実現に向け、BEV、ハイブリッド車、CNG車など、地域に合った様々な選択肢を提供してまいります。

『eビターラ』の投入は、カーボンニュートラル実現のための非常に重要なマイルストーンとなります。今回の『eビターラ』を皮切りに、今後もさらにBEVのラインアップを拡充するとともに、それぞれの国や地域に適所適材なモビリティを提案してまいります」と語った。

「eビターラ」の特徴は?

1.近代的なBEVの先進感とSUVの力強さを併せ持つデザイン

デザインは「ハイテク&アドベンチャー」をテーマに、BEVの先進感とSUVの力強さを併せ持ち、冒険心を刺激する力強いたたずまいとしている。

エクステリアは大径タイヤとロングホイールベースを特長とした存在感のあるデザインで、インテリアには先進装備のインテグレーテッドディスプレイやタフな印象のパネルやセンターコンソールを採用して、「ハイテク&アドベンチャー」を体現した。

2.高効率なeアクスルとリン酸鉄リチウムイオンバッテリーで構成するBEVパワートレイン

スズキ初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」公開。
スズキ初となるバッテリーEV(BEV)の量産モデル「eビターラ」公開。

BEVパワートレインは、モーターとインバーターを一体化した高効率のeアクスル、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用。BEVの特長である発進時のキビキビとした加速と、低速から高速までの追越し時のシャープな加速を実現。

3.前後に独立した2つのeアクスルを配置した電動4WDモーターで駆動する「オールグリップe」

「オールグリップe」は、スズキの強みである四輪駆動の技術を駆使し、前後に独立した2つのeアクスルを配置した電動4WDだ。パワフルな走りだけではなく、レスポンスに優れた緻密なコントロールも可能とした。

また、片側のタイヤが浮くような路面でも空転したタイヤにブレーキをかけ、反対側のタイヤに駆動トルクを配分(LSD機能)することで悪路からスムーズに脱出できるトレイルモードも備える。

4.BEV専用に新しく開発したプラットフォーム「ハーテクトe」

プラットフォームにはBEV専用に新しく開発した「ハーテクトe」を採用。軽量な構造、高電圧保護、ショートオーバーハングによる広い室内空間を特長とし、またメインフロアはフロア下メンバーを廃止し、電池容量を最大化した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事