【実際に購入レポート】ポルシェ・タイカンの長期レポート(20)定期点検が完了しました

公開 : 2024.11.08 07:35

車検費用は嬉しい誤算。平均電費も過去最高に

今回の点検では、インストルメントの再プログラミングの他、リコールでフロントアクスルのブレーキホース交換という作業があった。このタイカンは新車時からブレーキのタッチはいまいちカチッとしていなかったが、回生を伴うブレーキ・フィーリングで仕方ないのかと思っていた。しかし、リコール後はシャキッとして、普通のポルシェのフィーリングになった。

新車時から不満のあったエアコンについては、今回ようやく新しいヒーターユニットに交換となった。これで冬季でも快適に過ごせるだろう。この他、石はねでキズのできたフロントグラスのリペアや、ワイパーブレードの交換、助手席側ドアトリムの蓋の外れを直すなどの作業を行った。

ピレリのPゼロに交換。メリハリが効いたスポーティな走行フィーリングがタイカンにマッチ。
ピレリのPゼロに交換。メリハリが効いたスポーティな走行フィーリングがタイカンにマッチ。    笹本健次

掛かった費用は、12ヵ月法定点検(7万7000円)、タイヤ交換工賃(5万2800円)を含め、18万2655円であった。これまでの経験で30~40万円を予想していたため、嬉しい誤算であった。これで来年3月の車検までは、問題なくポルシェライフを楽しめるだろう。

この夏の暑さゆえか、満充電時の走行可能距離はかなり伸びた。7月から9月までの充電時で走行可能距離が400kmを超えたのは27回(2022年は21回、2023年は16回)に達し、最大可能走行距離も441kmを示した。平均電費も4.11km/hとなり、これまでで最高を記録している。バッテリーの劣化は今のところ殆ど認められない。

BEVは燃料費が安価であるのは分かっていたが、メインテナンス費用も安価であるという事実を実証したことが今回の定期点検での朗報であった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長、2024年8月より総編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。

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