【2025年前半にも市場へ】ヒョンデ・イ二シウム 燃料電池自動車FCEVのコンセプト公開

公開 : 2024.11.07 11:45

ヒョンデは水素をエネルギー源とする燃料電池自動車FCEVのコンセプトカー、イ二シウムを発表しました。11月のロサンゼルスオートショーと広州モーターショーにて実車を展示し、来年初頭にも市場投入するとのことです。

ソウル発

ヒョンデはヒョンデ・モータースタジオ高陽で開催中のイベント、「Clearly Committed(真っすぐな信念)」において、水素をエネルギー源とする燃料電池自動車FCEVのコンセプトカーであるイ二シウムを発表した。

ラテン語で「始まり」または「最初」を意味するイニシウムは、「水素エネルギーのパイオニア」というヒョンデの地位と、水素社会の発展に対する同社のコミットメントを表しているという。

ヒョンデ、水素がエネルギー源の「イニシウム」発表。
ヒョンデ、水素がエネルギー源の「イニシウム」発表。

イニシウムは、ヒョンデが2025年前半に発表する予定の新型量産FCEVのプレビューだ。同社が27年間にわたり開発した水素技術をすべて盛り込んでおり、持続可能な水素社会の実現に対する明確なコミットメントを反映している。

この独自のSUVタイプ水素燃料電池車コンセプトカーは、グループの水素バリューチェーンビジネスブランドであるHTWOの特徴を体現したヒョンデの新たなデザイン言語「アート・オブ・スチール」のデビューでもあると彼らはいう。

ヒョンデの社長兼CEO張在勲(チャン・ジェフン)

「ヒョンデはこの27年間、一貫して水素に取り組んできましたが、その明確なコミットメントは『水素はクリーンでアクセスしやすく、誰にとっても公正なエネルギー源になる可能性がある』という確信に根ざしています。

私たちは、水素をすべての人があらゆる場所においてあらゆるものに使っている未来を目指して懸命に取り組んでいます。皆さんも一緒にこの旅を続けましょう」と述べた。

ヒョンデは、今年初めのCES2024で水素バリューチェーンビジネスのブランド、HTWOを立ち上げた。このことは、グループ会長の鄭義宣(チョン・ウィソン)がグループ全体での水素エネルギーの取り組みに力を入れていることを明確に示していると彼らは強調する。

製造から貯蔵、輸送、利用に至るまでのエンドツーエンドの水素エネルギーソリューション「HTWO Grid」のビジョンを発表する中で、会長は「水素社会の実現に積極的に取り組む」というグループのコミットメントを表明。そして、「水素エネルギーへの移行は将来の世代のためのものである」として、グループにはこの目標を達成する力があることを強調して伝えた。

ヒョンデの新たなデザイン言語「アート・オブ・スチール」とは?

発表会では、ヒョンデ&ジェネシス・グローバルデザイン担当のイ・サンヨプ副社長がイニシウム・コンセプトカーとヒョンデの新たなデザイン言語である「アート・オブ・スチール」を紹介。

「私たちの挑戦は製造段階から始まりました。鋼の成形性を極限まで高めて芸術品を作ったのです。『イニシウム』は、堅牢で安全な、よりSUVらしいデザインを作り上げました。この『顧客中心のデザイン』はお客様第一の考え方を反映しています」と述べる。

ヒョンデ、水素がエネルギー源の「イニシウム」発表。
ヒョンデ、水素がエネルギー源の「イニシウム」発表。

イニシウムのアイコニックなデザインについては、「水素が動かす未来」に対するヒョンデのビジョンを表したHTWOのシンボルでもある「+」をライトに取り入れた。

このライトはバンパーと調和し、独自のライティング、重量感のあるボディ、洗練されたエレガンスを特徴とするFCEV特有のデザインを生み出しているという。

SUVらしい風格を持ち、大胆なラインと強固な構造により都市生活での機能性とアウトドアアドベンチャーでの走行性をシームレスに統合したイニシウムは、頑丈さと洗練のバランスを実現。

21インチホイールは全体的なデザインに魅力を加え、頑丈なルーフラックは都市とアウトドア両方のライフスタイルを愉しむ人々のために実用性を高めていると説明された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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