ジャガーXE 2.0ディーゼルR-スポーツ・プロトタイプ
公開 : 2015.01.28 23:55 更新 : 2017.05.29 18:38
■どんなクルマ?
BMW 3シリーズやメルセデス・ベンツCクラスに対するジャガーの回答が、今回いよいよテスト・ドライブが許されたジャガーの最新作、XEだ。
といっても、厳密にはまだプロトタイプであり、その証拠としてセンター・コンソールには赤色の緊急停止ボタンが据えられている。いわば合法的な最終試作車ではある。
英国内のカスタマーの手元に届くのは今年の5月を予定しており、それまでに600台のプリ-プロダクション・カーが組み立てられるとのこと。予定されている車両価格は£26,995(483万円)からとなる。
世に正式に出る直前のクルマを運転できる機会は数多あるわけではない。’できたてホヤホヤ’ であるのはもちろんのこと、アルミを多用するプラットフォームや新開発エンジンなど ’新しい’ 要素も目白押しである。
なかでもジャガーがアピールする ’新しさ’ はアルミニウム製のボディにある。同クラスのモデルと比較しても、XEほどアルミニウムを多用しているクルマはあまり見られない。
XEは見た目にも優れていると筆者は思う。後ろ姿がアウディA4なのかシトロエンC5なのか分からないという意見もろうが、これは時間が解決してくれるのではないだろうか。
内装の多くは、まだ ’仕込み中’ のまま。ただし現時点でも強力な武器になるような高級感を放っている。評判のいい最新マルチメディア・システムもセットされていたのは嬉しい限りである。
相変わらずタッチスクリーン方式を採り、BMWのiDriveほど直感的ではないものの、ナビゲーション上のルート表示に鮮やかな緑色を配すなどの改善点は少なからず見受けられる。ボタンの押し心地やクリーンなインテリアも印象的だった。
室内環境に関しては、3シリーズと同程度といったところ。ただしアルミニウム構造が影響して荷室容量は455ℓに制限されている(3シリーズやCクラスは480ℓ)。リアのショルダー・ルームもタイトに感じる。