【ヒョンデNが目指す次世代高性能EV】Nデイ2024にて「RN24」発表 将来の可能性を示す
公開 : 2024.11.08 17:45
WRCにインスパイア
WRCにインスパイアされたサスペンションとモータースポーツ・テクノロジー「RN24」のシャーシシステムは、ラリー仕様のダンパーや高剛性サブフレームを備えた新設計のWRCスタイルのサスペンションだという。
このローリングラボには、WRCパワートレイン・ドライブ・コントロール・ロジック・システムが搭載され、この先進のシステムにより、ドライバーはステアリングのボタンを使ってPEパワーや加速感度、回生ブレーキ感度、そしてPEパワーバランスを調整することが可能だ。
この機能は、WRCにおけるヒョンデのライバル車が採用している制御機能と同様のもので、さらに、バッテリーとモーターの冷却性能は「アイオニック5N」搭載の高度なシステムに修正を加えたもので、ラリーカーレベルのレスポンスを実現するよりスピーディなステアリングシステムでさらなる敏捷性が生まれまたと語っている。
また、「RN24」のサウンドトラックは、「アイオニック5N」に搭載しているNアクティブサウンド+に加えて2つのサイドスピーカーを備えた外部高出力サウンドシステムを搭載。
サウンドボックスとして機能するリアフェンダーデザインがもたらす没入型サウンド体験により、車がもつ様々な高性能機能の素晴らしさをさらに実感することが可能だと述べる。
「RN24」が採用している数多くの最先端モータースポーツ・テクノロジーの中でもライバルとの大きな違いは、「ラリーモード」モータートルク制御だ。
「i20Nラリー1」に搭載されているヒョンデNの四輪駆動システムと同様、このシステムは四輪すべてへのトルク配分を最適化し、「i20Nラリー1」のメカニカルテクノロジーの性能は「RN24」のラリーモード電子モータートルク制御によってシミュレーションされており、システムをよりシンプルにすると同時にコスト面の無駄をなくすため、将来の量産車への適用がより現実的になるという。
ヒョンデNの10年の歴史
WRCにおけるヒョンデNの10年の歴史にインスパイアされて開発されたeハンドブレーキも軽量化に一役買ったとしている。
この新たなテクノロジーのおかげで、サイドブレーキの予熱や油圧ブレーキの取り付けなどにおいて以前使われていた物理的ブレーキが不要になったというこの革新的なテクノロジーは、先日のWRCセントラルヨーロピアンラリーのステージでテスト済みだ。
「RN24」の視覚的特徴は、高剛性の外骨格スタイルの露出型ロールケージで、WRCのコンセプトにインスパイアされたこのモデルは、乗っている人の安全を確保するだけでなく、高速走行時における車両の全体的なパフォーマンスと安定性も向上させる。
Nパフォーマンスパーツとしては、エラントラNの19インチマットブラック鍛造ホイールなどが採用され、車の美しさとパフォーマンスを高める。
さらに、「RN24」にはヒョンデの(ツーリング・カー・レーシング/TCR)モデルのスポイラーが取り付けられており、このスポイラーが空力性能を向上させるため、さらなる敏捷性と安定性が実現したという。
また、3Dプリントされたマチの採用で剛性が増すとともに軽量化にも成功したと付け加えた。
この革新的な数々の機能の組み合わせこそが、デザイン、テクノロジー、パフォーマンスに対する「RN24」とヒョンデNのアプローチであり、電動モータースポーツテクノロジーの限界を押し広げていると彼らは強調する。
Nブランドのパク・ジューン常務
「スペック番号よりドライビング体験を優先している『RN24』は、電動モータースポーツテクノロジーを進歩させるというヒョンデNのコミットメントを体現しており、高性能EVにはいまだ開拓されていない可能性が残っていることを証明しています。新たなテクノロジーが生まれる未来には、楽しみなことがたくさんあります」と締めくくった。