もう一度見られるとは… 現代に蘇った「意外」なクラシックカー 10選 

公開 : 2024.11.30 18:05

過去の人気モデルが現代に蘇ることは珍しくない。しかし、時には「えっ、あのクルマが?」と驚くような復活劇もある。今回は意外なリマスターモデルを見ていきたい。

復活するとは思わなかった意外なクルマたち

ノスタルジーは大きな力を持っている。今日、企業も、ソーシャルメディアのインフルエンサーも、コメディアンも、お気楽な感じで「昔はよかった」と語ることで生計を立てている。

自動車メーカーも何年もそうしてきた。BMWミニや新しいフィアット500の成功を見ればわかる。どちらも大量のノスタルジアが付随する象徴的なクルマであり、デジタル時代に合わせて再登場すると、一夜にして成功した。

意外だったリマスターモデルを見ていこう。
意外だったリマスターモデルを見ていこう。

しかし、象徴的ではない、ちょっと地味なクルマはどうだろうか? 人々が忘れてしまったようなものだ。今回は、現代で再びお目にかかるとは思わなかった、意外なクラシックカーを見ていこう。プロトタイプやコンセプトカーも多いが、中には実際に生産・販売されるものもある。

ルノー17

フランスのルノーは絶好調で、1970年代のクーペ「17」を復活させた。

ルノーは発表前、大々的な予告などは行わなかった。しかし、その後、ドカン。華やかなブラウンのカーボンファイバーをまとったEVコンセプト「17エレクトリック・レストモッド」が登場し、たちまちインターネットを席巻した。

ルノー17エレクトリック・レストモッド
ルノー17エレクトリック・レストモッド

オリジナルのルノー17は、12をベースにした同社初の前輪駆動クーペで、1971年に発表された。

17エレクトリック・レストモッドは、ドア、窓、アンダーボディはオリジナルと同じだが、車高はかなり低く、全幅は170mm広い。排気量1605ccのガソリンエンジンではなく、最高出力270psの電気モーターをリアに搭載し、後輪駆動とした。残念ながら、量産化の計画はないという。

ヒョンデ・グレンジャー

ヒョンデは2021年、高級セダン「グレンジャー」の誕生35周年を記念して、このレトロチックなEVコンセプトを発表した。

当時、ヒョンデはこのブロック状のスタイリングと未来的なテクノロジーの融合を「レトロフューチャリズム」と呼んでいたが、今日ではどういうわけか、いささか奇妙に見える。

ヒョンデ・ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー
ヒョンデ・ヘリテージ・シリーズ・グレンジャー

初代グレンジャーの2.0Lエンジンは電動パワートレインに置き換えられ、外見こそ80年代のセダンのように見えるかもしれないが、インテリアは大きく異なる。

ダイヤルはすべてデジタルで、ワイドスクリーンのインフォテインメント・システムがあり、バーチャル・ピアノを演奏できる縦型スクリーンも備わっている。

オペル・マンタ

オペル、ひいてはヴォグゾールは、歴史的な名前を復活させることにかなり熱心だ。例えば、新型フロンテラを見てほしい。

そして2021年、オペルは過去のカタログをあさり、スポーツクーペ「マンタ」のEVバージョンを発表した。

オペル・マンタGSeエレクトロモッド
オペル・マンタGSeエレクトロモッド

オリジナルの繊細なラインはそのままに、最高出力75psの1.6Lエンジンから、特注の最高出力147psの電気モーターに置き換えた。

AUTOCARは2021年にこの「マンタGSeエレクトロモッド」に試乗したが、単なるコンセプトカーであるにもかかわらず、その完成度の高さに驚かされた。また、4速マニュアル・トランスミッションが搭載されていたことにも驚いた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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