先代「695」と乗り比べ アバルト500e 長期テスト(5) 魅力はそのまま 未来感が凄い!

公開 : 2024.11.24 09:45

長距離ドライブの親和性は同等 魅力はそのまま

695と比較したことで、鮮やかなイエローで塗られたアバルト500eに対する筆者の感じ方は、思いがけず大きく変化した。確かに乗り心地は硬めといえるが、加速は線形的でエキサイティング。インテリアも、従来より上級指向にあることは明らかだ。

長くはない航続距離も、大きな問題には思えなくなった。695は、1度の満タンで走れる距離はほぼ2倍ながら、快適とはいえず、半分くらい減ったところで一休みしたくなる。

アバルト500e ツーリスモと筆者、フェリックス・ペイジ
アバルト500e ツーリスモと筆者、フェリックス・ペイジ

結果として、ノンストップで走れる距離はほぼ変わらない。2台の長距離ドライブに対する親和性は、同等といえるだろう。

バッテリーEVだとしても、サイズの割に、アバルト500eのお値段はお高めではある。それでも、695から大きな進化を果たしていることは間違いない。しかも、従来から評価されてきた魅力は受け継いでいる。

とりわけ、個性的なスタイリングは好ましい。ステアリングフィールは心地よく、一緒に過ごす時間はかなり楽しい。盛大なエンジンサウンドも、スイッチを切り忘れなければ楽しめる。いかにも人工の音だけれど。

テストデータ

気に入っているトコロ

左側から降りられる:トランスミッション・トンネルがなく、狭い駐車場で右へ寄せて停めても、助手席側から簡単に降りられる。

気に入らないトコロ

不安定な充電パッド:無線充電パッドは、筆者のスマートフォンだと動かない。ところが、仕事用のスマートフォンだと使える。

テスト車について

アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)

モデル名:アバルト500e ツーリスモ(英国仕様)
新車価格:3万8195ポンド(約740万円)
テスト車の価格:3万8795ポンド(約753万円)

テストの記録

電費:6.4km/kWh
航続距離:249km
故障:なし
出費:なし

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

長期テスト アバルト500eの前後関係

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