『SEMAショー2024』の主役たち ド派手なカスタムカー 41選 前編

公開 : 2024.11.10 18:05

ラスベガスで開催された世界最大規模の自動車部品見本市『SEMAショー』から、特に素晴らしかったコンセプトカー、カスタムカー、レストア車両を紹介する。

世界最大級の「カスタム」ショー

『SEMAショー(SEMA Show)』は、欧米の自動車業界において1年を締めくくるような一大イベントである。非常に大規模な自動車部品見本市であり、米国で毎年開催されている。

今年の会場はラスベガスのコンベンションセンターで、1週間(11月5日火曜日~8日金曜日)の開催期間中に約16万人が訪れると予想されていた(本稿執筆時点では実数は未確認)。SEMAは、自動車のアフターマーケット、チューナー、カスタムカービルダーにとって世界最大のショーであることは間違いない。

今年のSEMAショーで特に素晴らしかった展示車両を紹介する。
今年のSEMAショーで特に素晴らしかった展示車両を紹介する。

展示されている品はどれもドラマチックなデザインで、見る者を圧倒する。特に目を引いた展示車両をピックアップして紹介しよう。会場の雰囲気が伝われば幸いだ。

ビュイック・グランドナショナル(1987年)

リングブラザーズ社は5000時間を費やしてグランドナショナルを「INVADR」というカスタムカーに変身させた。バンパーをステンレス製にし、ロッカーパネルを延長し、ボンネットにカーボンファイバー製のスクープを追加した。その下には、ダットワイラー・パフォーマンス製の3.8L V6エンジンが搭載され、2基のプレシジョン製62mmターボチャージャーによって、最高出力は1246psまで引き上げられている。

ビュイック・グランドナショナル(1987年)
ビュイック・グランドナショナル(1987年)

ジムコ1600クラス・バギー(2024年)

ジムコ・レーシング社は、50周年を記念して「1-2/1600デザートバギー」を発表した。カスタムされた2シーターのシャシーには、ヒメネス・レーシング・エンジン製の1600ccフォルクスワーゲン空冷エンジンが搭載され、カリフォルニア・パフォーマンス・トランスミッション製の改良型フォルクスワーゲン・トランスミッションが組み合わされている。このバギーは、創業125周年を迎える照明部品サプライヤー、ヘラー社のブースに展示された。

ジムコ1600クラス・バギー(2024年)
ジムコ1600クラス・バギー(2024年)

メルセデス・ベンツSLRマクラーレン(2006年)

SEMAの常連であるジョン・サーキシャン氏のショップ、Sクラブは、SLRをベースとするスピードレーサー・スタイルのロードスター「La SLR」をはじめ、複数のメルセデスを出展した。3Dプリントで製作されたワンオフのワイドボディキット、F1にインスパイアされたヘイロー、HRE S107ホイール、トーヨーのプロクセス・スポーツ・タイヤなどが目を引く。

メルセデス・ベンツSLRマクラーレン(2006年)
メルセデス・ベンツSLRマクラーレン(2006年)

トヨタ・セリカ(1972年)

この1972年型セリカは、フォーミュラDRIFTチームの代表で元輸入ドラッグレーサーのステファン・パパダキス氏によって発見されるまで、20年以上も放置されていた個体だ。骨格むき出しの状態まで解体されてリビルドされ、石油会社ENEOSのSEMAブースに到着するまでの様子がソーシャルメディアに投稿されている。18R-G型4気筒8バルブツインカムエンジンは2.2Lにボアアップされ、44ミクニPHHサイドドラフトキャブレターを装備し、モータースポーツ仕様のワイヤーハーネス付きリンクECUを搭載している。

トヨタ・セリカ(1972年)
トヨタ・セリカ(1972年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    グラハム・ヒープス

    Graham Heeps

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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