いまさら聞けない「アンドロイド・オート」って何? スマホとクルマの接続方法、メリット/デメリットを簡単解説

公開 : 2024.12.01 18:05

使えるスマホと対応アプリ

どのスマートフォンで使える?

これにはいくつか注意点がある。USBケーブルを使ってアンドロイド・オートに接続するには、「アンドロイド8」以降のOSと、データプランが有効である必要がある。

ワイヤレスで接続したい場合で、サムスンやグーグル製以外のアンドロイド携帯をお持ちであれば、「アンドロイド11」以降で動作していることを確認しよう。

最近、5GHz帯のWi-fiに対応していない携帯電話はアンドロイド・オートを使うことができなくなった。
最近、5GHz帯のWi-fiに対応していない携帯電話はアンドロイド・オートを使うことができなくなった。

サムスン製またはグーグル製の携帯電話は「アンドロイド10」以降、サムスン製の「ギャラクシーS8」、「ギャラクシーS8+」、「ノート8」などの機種は「アンドロイド9」以降で動作する。

また、5GHz帯のWi-fiに対応していることが必須条件となる。ほとんどの機種は対応しているが、接続に問題がある場合は、そこが原因かもしれない。

どんなアプリが使える?

ナビゲーションから音楽まで、アンドロイド・オートと互換性のあるアプリが多数配信されている。

代表的なものとしては、お気に入りの楽曲を楽しめる「アマゾン・ミュージック(Amazon Music)」、オーディオブックを再生できる「オーディブル(Audible)」、フェイスブック(Facebook)アカウントに送られたメッセージに音声テキストで返信できる「フェイスブック・メッセンジャー(Facebook Messenger)」、グーグル独自の地図アプリ「グーグル・マップ(Google Map)」などがある。

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)であれば、公共の充電ステーションを素早く探せるアプリも便利だろう。

アンドロイド・オートは無料で使える?

アンドロイド・オートを使用すること自体は無料で、アプリのダウンロードも無料だ。ただし、携帯電話の契約プランによってはデータ通信料がかかることがある。また、一部有料のアプリもある。

自動車メーカーによっては、アンドロイド・オートを上位グレードのみに搭載したり、有償オプションとして設定したりするところもあるが、標準装備するメーカーも増えてきている。

メリット/デメリット

アンドロイド・オートの長所

アンドロイド・オートを使うメリットはいくつもある。

実際、多くのドライバーが、グーグル・マップとの連携は純正のナビシステムよりも直感的かつ正確で、便利であると考えているようだ。

当然ながらiPhoneではアンドロイド・オートを使えない。iPhoneの場合は「アップル・カープレイ」を使おう。
当然ながらiPhoneではアンドロイド・オートを使えない。iPhoneの場合は「アップル・カープレイ」を使おう。

グーグルはアンドロイド・オートを頻繁にアップデートしており、最新版では人工知能(AI)が追加され、メッセージの要約、読み上げ、返信を代行してくれるようになった。

移動中にお気に入りのアプリを指先で操作できるのはとても便利だ。アプリの種類も豊富で、好みの機能にとことんこだわることもできる。

また、正直に言えば、現在一部の自動車メーカーが導入しているインフォテインメント・システムよりも見栄えが良いことが多い。

アンドロイド・オートの短所

アンドロイド・オートは、ほとんどの携帯電話ユーザーにとって理想的なソリューションのように思えるかもしれないが、すべての人に向いているわけではない。

最大の欠点は、アンドロイド携帯でしか使えないことで、全ドライバーが利用できるわけではない。

また、スポティファイ、アマゾン・ミュージック、オーディブルなど一部のアプリは、オフラインモードに設定していないと大量のデータ通信を行う可能性があるため、設定やデータ使用量に注意しなければいけない。

さらに、適切なUSBケーブルを持っていなかったり、クルマがワイヤレス接続に対応していなかったりすると、アンドロイド・オートにまったく接続できないということもある。

大半の機能は車載インフォテインメント・システムで操作するため、タッチスクリーンがあまり得意ではないという人も、アンドロイド・オートを避けた方がいいかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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