ルノーとアルピーヌのダブルネームを持つアルカナ【新米編集長コラム#8】

公開 : 2024.11.18 11:05  更新 : 2024.11.18 12:14

ルノーアルピーヌの組み合わせに激しく反応

エスプリ・アルピーヌとしての装備は、フロントフェンダーに装着されたロゴ、Aがモチーフとなるホイール、シートに入るロゴ、フレンチタッチのトリコロールステッチといった部分となる。

冒頭にも書いたように、ルノー+アルピーヌの組み合わせに激しく反応しているわけで、試乗会で実車(E-TECH)を見て、まずはフェンダーやホイールのロゴに興奮気味……。室内に乗り込めば、トリコロールのステッチがセンスよすぎて脱帽。これはマズいなぁ、欲しくなっちゃうなぁと、動揺しつつ走り始めた。

「そんなの好きになるに決まっているじゃないか!」(筆者の心の叫び)。
「そんなの好きになるに決まっているじゃないか!」(筆者の心の叫び)。    平井大介

ちなみにアルカナはマイチェン前のモデルも長距離で試乗しており、その良さは理解しているつもりだ。特に試乗会で乗ったオプションのボディダンパー付きは乗り心地が素晴らしく、全車標準にすべきとルノー・ジャポンの担当者に力説したこともある。

E-TECHは電動化されたモデルではあるが、エンジンがあるから我々が慣れ親しんできたフィーリングを有していて、これはひとつの最適解ではないかと真剣に思っている。とにかく自然に気持ちよく走れるクルマで、車重1470kgは近年の電動化モデルとしてはかなり軽く、それもひとつの要因になっているように思う。

欧州に似た横浜の街並みに置くと実に似合い、デザインもいいなぁと感心。もちろんパドルシフトが欲しいとか、シートがもしかして体形に合わない? とか(これは後日検証予定)、気になるところがないわけではない。しかし19インチ化による乗り心地の影響は最低限にとどめていて、原稿を書いていて、またじわじわと気になり始めている。

聞くところによるとエスプリ・アルピーヌのテーマは『スポーツ・シック』で、シックと書くと日本人には落ち着いたイメージとなるが、フランス人にはもっと活発なイメージだという。ご存知のようにエスプリとはスピリットのフランス語で、エスプリ・アルピーヌは、まさにスポーツ・シックという表現がしっくりとくる、アルピーヌの精神をトリムで体現化したものだった。

ヒライ的には「そんなの好きになるに決まっているじゃないか!」と思うわけで、もし同じ気持ちになった方は、一度ディーラーで実車をご覧になることをお勧めしたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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