ジャガーが新ロゴを発表! 象徴「リーパー」もデザイン大幅変更 「本質を取り戻す再構築」とは

公開 : 2024.11.20 06:45

ジャガーのロゴが大きく変わった。2026年のEV化に向けてブランドを再編し、新しいデザインや理念を取り入れる。ジャガーのアイコンである「リーパー」もこれまでとは異なる姿へと生まれ変わった。

4つの新しいシンボル

英国の自動車メーカーであるJLR(ジャガーランドローバー)は11月18日(現地時間)、ジャガーブランドのロゴ変更を発表した。ブランドのあり方も大きく変わろうとしている。

90年の歴史を持つジャガーを 「新たな時代 」へと適応させるため、「変化のシンボル 」として4つの新しいデザイン要素を採用した。ジャガーは2026年から3車種の新型EVを順次導入する予定で、その最初のモデルは今年12月にコンセプトモデルとして公開される。

ジャガーの新しいブランドロゴとエンブレム。
ジャガーの新しいブランドロゴとエンブレム。

1つ目のシンボルは「デバイス・マーク(Device Mark)」で、新しいフォントでアルファベットの大文字と小文字を併用した「Jaguar」のロゴである。

2つ目は「ストライクスルー(Strikethrough)」と呼ばれる16本の横縞のストライプで、「圧倒的な存在感と一目でジャガーとわかる」という。

3つ目は「活気あふれる豊かな色彩(Exuberant Colours)」で、次期コンセプトカーに採用される新しいカラーパレットのことを指す。「質感と動きを表現」する意図があるという。

そして4つ目は「メーカーズ・マーク(Makers Marks)」で、ネコ科動物を象った新デザインの「リーパー」と、円形に小文字アルファベットの「j」と「r」を組み合わせたメダリオン型の「モノグラム」である。

このようなブランド刷新について、デザイン責任者のジェリー・マクガバン氏は次のように述べている。

「これはジャガーの本質を捉え直すものであり、かつてジャガーが愛された価値観に立ち返りつつ、現代のユーザーにも受け入れられるものにした。我々は未来に向けてジャガーを創造し、顧客とジャガー・コミュニティの生活を豊かにするブランドとしての地位を回復しようとしている」

今月初め、英国にあるJLRのデザインスタジオで行われたイベントで、最高商務責任者のレナード・ホーニック氏は、ジャガーのような企業が急進的な変化を望むのであれば、「まず、それを実行する勇気を見つけなければならない」と語った。

また、エイドリアン・マーデル最高経営責任者(CEO)はジャガーの変化を「完全なリセット」と表現し、「今回は目を見張るようなことをするつもりだ」とした。

ジャガー担当マネージングディレクターであるロードン・グローバー氏は、ジャガーを「本来の姿に戻す」ために、「ドライバーとの直感的で感情的なつながり」を持つクルマを導入すると約束した。

新生ジャガーがEV専門ブランドになることに対する批判に応えて、グローバー氏は「2024年を考える」のではなく、数年後の未来へ目を向けるよう促した。最初のモデルは2026年後半から7、8年ほど販売されるが、その時点で世界の急速充電器は400万台から1500万台に増えているとの見通しだ。

いずれにせよ、最初のモデル(電動GT)の航続距離は約690kmで、15分の充電で320kmの走行が可能とされる。新しいジャガー車のデザインについては、12月2日に発表予定のコンセプトモデルで詳細を見ることができるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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