メルセデス・ベンツCLE 詳細データテスト 快適で上質な走りが身上 動力性能と燃費効率はほどほど

公開 : 2024.11.23 20:25

CとEのクーペを統合したCLEは、かつてのCLKに先祖返りしたともいえる新型車。動力性能やスポーティなハンドリングより、リラックスした乗り味が魅力の2ドアで、とくにPHEVの300eはその傾向が強いモデルです。

はじめに

自動車史の過去10年間が明らかにしたことがあるとすれば、おそらく最新のクルマには完全にタイムレスと言えるものがないということだ。それがたとえ、かつては商業的な成功を収めていたものであっても。ただし、メルセデスのクーペは、クラシックなデザインがタイムレスなものに見えた。

輝かしい2ドア・メルセデスの系譜には1950年代のガルウイングを持ったスポーツカーも含まれる。その直後にはポントンやフィンテールが続き、角張った堂々たるSECは1980年代の象徴的なモデルだ。いまも愛されるW124世代は、1990年代にクーペをラインナップ。2000年代にその座を受け継いだのは、コンプレッサーユニットを積むCLKだった。

テスト車:メルセデス・ベンツCLE300e AMGライン・プレミアムプラス・クーペ
テスト車:メルセデス・ベンツCLE300e AMGライン・プレミアムプラス・クーペ    JOHN BRADSHAW

このCLKの人気こそ、メルセデスが最新2ドアで復活を狙うものだ。ここしばらく、AMG専用モデルやコンバーティブル専用車を除いても3車種を併売してきたクーペモデルを、ここにきてCLE単一車種への統合を図ったのはそのためである。

Sクラスクーペは2020年、C217をもって終了。CクラスEクラスのクーペに代わるのがCLE、というのが正確なところ。C以上E未満といったサイズ感だ。

コードネームは、クーペがC236、カブリオレがA236。2023年10月に生産を開始し、24年春になって英国に右ハンドル仕様が上陸した。当初は4気筒と6気筒、AMG仕様の6気筒ターボをラインナップ。その後、同じパワートレインの4座カブリオレも選べるようになった。

そして、そこに加わる最後のピースが、今回のCLE300eだ。クーペのみに設定されるPHEVである。

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