長寿の秘訣は? エンジン交換なしで走行距離160万km(100万マイル)走ったクルマ 20選
公開 : 2024.12.08 18:05
普通のクルマなら20万kmも走れば「立派」とみなされるものだが、まれに走行距離160万km(100万マイル)という偉業を達成してしまう猛者も存在する。それも、1度もエンジンを換装せずに。
もくじ
ーあらゆる困難を乗り越えて
ーBMW 325i(1990年)
ーヒョンデ・エラントラ(2013年)
ーボルボ240 DL(1987年)
ーシボレー・シルバラード(1991年)
ーダッジ・ラム2500(1996年)
ーホンダ・アコード(1990年)
ーホンダ・アコード(1994年)
ーレクサスLS400(1996年)
ーリンカーン・タウンカー(1983年)
ーメルセデス・ベンツ240D(1981年)
ーサーブ900(1989年)
ーメルセデス・ベンツ250 SE(1966年)
ーメルセデス・ベンツ280 SE(1970年)
ーポルシェ356C(1964年)
ートヨタ・タンドラ(2007年)
ートヨタ・タンドラ(2007年)
ーボルボ740 GLE(1988年)
ーボルボ1800S(1966年)
ーシボレー・シルバラード(2006年)
ーダッジ・ラム2500(2007年)
あらゆる困難を乗り越えて
走行距離が20万kmを超えたクルマは、もうそれほど長くは走れないというのが一般的な認識だ。100万kmの大台を達成するクルマはごく少数だが、世界には数百万kmを走り続ける猛者もいる。
今回は、オリジナルのエンジンから載せ替えることなく、160万km(100万マイル)を走破したクルマを20台紹介する。彼らの長寿の秘訣を探ってみよう。
(翻訳者注:原文では米国のクルマを取り扱っているため距離はマイル表記ですが、本稿では読みやすさを優先し、1マイル=1.6キロメートル換算で「km」表記に直しています。必要に応じてマイルとkmを併記していますが、数値に多少の誤差があることをご承知おきください)
BMW 325i(1990年)
1990年にモービルがテスト用途で購入したこのBMW 325iは、おそらく史上最も簡単に160万km(100万マイル)を走破した1台だ。公道を1600kmほど走った後、米ニュージャージー州ポールズボロにあるモービルの研究センターに送られ、そこで4年間昼夜を問わずシャシーダイナモを走り続けたのだ。その間に停車したのは1万2000kmごとのオイル交換とメンテナンスのときのみ。
6気筒の「M20B25」エンジンは、テスト終了後の検査で素晴らしいコンディションを維持していることがわかったが、多くの一般車両に比べればそれほど過酷な環境ではなかったと言えよう。この写真はモービルから提供してもらった現在の325iの姿だ。
ヒョンデ・エラントラ(2013年)
米カンザス州オレイサに住む自動車部品配達ドライバーのファラ・ヘインズさんは、わずか5年間でエラントラを160万km走らせた。これは年間32万km、つまり毎日約880kmを走らせたことになる。
ヘインズさんはこの愛車で240万km(150万マイル)の達成を目指していたが、あるとき、地元の自動車工場に荷物を届けるよう頼まれた。その荷物が実は自分宛てだと聞かされ、中を開けると2019年モデルの新型エラントラのキーが入っていた。彼女の並外れた功績を称えてヒョンデが贈ったものだ。
ヘインズさんは2018年、長距離走行を達成する秘訣として、こう話している。「大切なのは、定期的なメンテナンスを優先し、質の高いクルマに乗ること」
ボルボ240 DL(1987年)
セルデン・クーパーさんはまず、1967年式のボルボ164 Eを40万km近く走らせた。1986年11月、164 Eを下取りに出し、信頼性の高い「B21」シリーズ・エンジンを搭載した240 DLに乗り換え、それから2012年9月まで160万kmを走破した。
その間に多くの消耗部品が交換され、ボディも再塗装されたが、整備を担当した米ペンシルベニア州メカニクスバーグのリーマン・ボルボ・カーズ社によると、エンジンにはほとんど手を加えていないという。クーパーさんは2015年6月、この240 DLを同社に寄贈した。