【詳細データテスト】フォルクスワーゲン・パサート 優れた経済性と使い勝手 最大の競合相手は身内に

公開 : 2024.11.30 20:25

フォルクスワーゲンの長寿旗艦モデルは、ワゴン専用モデルとして再出発。質実剛健を旨とするような仕立てに、先進のマルチメディア装備や、EV走行距離の長いPHEVシステムを得て、使い勝手に優れたクルマとなっています。

はじめに

昔ながらのワゴンは、いまや絶滅危惧種のように言われるが、よくよくみてみると、いまだに新型車が多く市場に出回っている。

たとえば、BMW5シリーズやメルセデスEクラスはフルモデルチェンジして間もないし、アウディA5アバンとは数週間前に新型の試乗をした。ボルボも、少しの間だけ英国で販売していなかったV60V90を再投入している。少なくとも、欧州市場ではまだまだかなりポピュラーなジャンルだ。

テスト車:フォルクスワーゲン・パサートeハイブリッド 204ps エレガンス
テスト車:フォルクスワーゲンパサートeハイブリッド 204ps エレガンス    JACK HARRISON

ワゴンの失われることのない実用性や人気、そしてパサートの名跡がゴルフよりも1年早く登場したフォルクスワーゲンの現行車としては最古参であることを考えれば、世代交代せずに消えるとは考えられない。そうして登場した新型パサートは、セダンを設定せず、ワゴンのみのラインナップとなった。

とはいえ、この9代目は、これまでとまったく異なる起源を持っている。開発はスコダ主導で、スパーブと並行して行われた。もっとも、以前にはアウディA4ベースで開発されたこともあるのだが。

われわれはディーゼルのスパーブをすでにテストしており、その際には満点をつけた。果たしてパサートは、チェコ生まれの兄弟車と共存するに足る存在感を示すことができるだろうか。

記事に関わった人々

  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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