【世界で最も売れているBMW】X3が7年ぶりのフルモデルチェンジで4代目に!日本仕様を発表

公開 : 2024.11.29 07:45

2003年にドイツ本国で初代がデビューしたBMW X3は、2023年に世界中で最も売れたBMW車となり、今や主力中の主力へと成長を果たしました。その4代目が日本上陸。モデル概要を篠原政明が解説します。

2024年も販売堅調なBMW

11月28日、ビー・エム・ダブリューはプレミアムコンパクトセグメントのSAV(スポーツアクティビティビークル:BMWではSUVをこう呼ぶ)の『X3』をフルモデルチェンジして販売を開始した。デリバリーは、2024年12月以降を予定している。

コロナ禍が落ち着いたとはいえ、日本市場における輸入車販売が全体的に伸び悩んでいる。それでも、BMWは2024年1月から10月までに2万8036台を販売しており、純輸入車としてはメルセデス・ベンツに次ぐ2位の座を堅守している。純輸入車メーカーでは、トップ10で前年の販売台数をクリアしているのは1位のメルセデス・ベンツと2位のBMW、そして7位のポルシェくらいで、他社はいずれも前年割れとなっている。

7年ぶりのフルモデルチェンジで4代目となったBMW X3。
7年ぶりのフルモデルチェンジで4代目となったBMW X3。    平井大介

BMWが比較的好調なのは、昨年後半から5シリーズ、X2、M5、1シリーズとニューモデルを送り出し続けているところにもよるだろう。またi5やiX2といったBEVの新車攻勢にも積極的だ。そしてこのX3の投入で、日本市場におけるBMW車人気に拍車をかけようとしていることは間違いない。

前述のように、X3はBMWのコンパクトセグメントのSAVだ。とはいえ、日本ではミドルサイズにあたるだろう。初代は2003年に発表され、日本では2004年に発売された。7年ぶりにフルモデルチェンジされた今回の新型は、4代目にあたる。いまや世界的なSUVブームの影響もあり、2023年に世界中で最も売れたBMW車は、このX3だった。日本市場においても、X3は重要視されているモデルの1台だ。

では、そんな新型X3の概要を紹介していこう。

最新BMWらしいスポーティかつ力強いプロポーション

新型X3の外寸は、全長4755×全幅1920×全高1660mm。従来型より25mm長く、30mm幅広いが、15mm低い。ホイールは従来型と同じ2865mmだ。日本の街中では全幅が少し気になるが、サイズ的にはこれくらいまでがちょうど良いだろう。

BMWの新世代デザイン言語により、金属の塊から削り出したようなスポーティかつ力強いプロポーションをアピールしている。フロントでは、環状シグネチャーを2回繰り返すLEDヘッドランプ、キドニーグリルの縁をライトアップするアイコニックグローが目をひく。

11月28日に都内で発表された新型X3。横に立つのは長谷川正敏社長。
11月28日に都内で発表された新型X3。横に立つのは長谷川正敏社長。    平井大介

サイドビューは、フラットなルーフラインや後方に向かってキックアップするショルダーライン、高めで伸びやかなボンネットなどで、SAVながらよりフラットかつスポーティなものとしている。

リアまわりではプレスラインを最小限にし、ナンバープレートの取り付け位置をバンパーに収め、テールランプを立体的なT字型にしてクリーンかつモダンな印象とした。

インテリアでは、メーターパネルとコントロールディスプレイを一体化させ、運転席側に傾けて視認性を高め、また物理スイッチを減らしてタッチ操作を増やしている。最近のBMW車同様にシフトレバーを廃してATセレクターはスイッチ式とした。

センターコンソールにはアンビエントライトを配し、ジュエリーボックスと称してQi対応機器を置いて充電も可能だ。アンビエントライトはドアパネル内にも配され、立体感や躍動感のあるデザインとしている。

サイズアップによりリアシートは大人3人が座れる空間を確保し、ラゲッジスペースもリアシート使用時で570L(従来型+20L)、40:20:40分割可倒シートを全倒すれば最大1700L(同+100L)と拡大されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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