サイバーナビの最新機種登場 ネットワーク機能標準搭載やビッグデータ活用は市販カーナビ唯一
公開 : 2024.11.29 17:05
パイオニアが展開するカーAVブランド、カロッツェリアの最上位カーナビ、サイバーナビにファン待望のニューモデルが登場。市販カーナビで唯一標準搭載のネットワーク機能などを、最上級機種で実際に試して詳しく解説します。
大画面・高機能が純正ナビ並みのフィッティング
サイバーナビはカロッツェリアのフラッグシップとなるモデル。他社をリードする先進性を備えているのが特徴で、クルマを購入するたびに買い替えているというファンも多い。
そんなサイバーナビがモデルチェンジを行い、8機種をラインアップ。9型HDディスプレイを搭載したラージサイズボディの『AVIC-CQ912IV』、8型HDディスプレイを搭載したラージサイズボディの『AVIC-CL912IV』、7型HDディスプレイを搭載した200mmワイドサイズボディの『AVIC-CW912IV』、7型HDディスプレイを搭載した2DINサイズボディの『AVIC-CZ9112IV』の4タイプを用意しており、それぞれに通信モジュールであるネットワークスティック付属モデル(型番の末尾に-DCが付く)が揃う。今回はこの中から、最上級機種となる『AVIC-CQ912IV-DC』(実勢価格25万円前後)を実際に使ってみた。
デモカーは三菱デリカD:5だが、インパネに納まった姿は純正カーナビと変わらないフィッティングで違和感がない。自動車メーカー純正9型ナビと同形状となっており、適合車種についてはカロッツェリア公式ウェブサイトや販売店などで確認ができる。
フロントパネルはフルフラットで、静電式タッチパネルに加え、触れるだけで反応するタッチキーを備えている。ディスプレイパネルは9型HDを採用しており、一般的なカーナビの7型WVGAに比べると大きさでは約1.7倍、解像度では2.4倍となる。これならば地図も案内も素早く読み取れ、エンタメソースは迫力たっぷりに楽しめる。ボディデザインも表示も上質感にあふれ、さすがカロッツェリアのフラッグシップといえる。
付属する通信モジュールのネットワークスティックは、一見したところUSBメモリーのような形で、動作確認用のインジケーターを備えている。特に操作はしないので、グローブボックス内やコンソールボックス内に装着。手元で主要な操作ができるスマートコマンダーは、好みの場所に粘着テープなどで固定が可能。運転姿勢のままブラインド操作ができる、機能性に優れたワイヤレスリモコンだ。
市販カーナビ唯一のネットワーク機能標準搭載
最新型サイバーナビのいちばんの特徴といえるのが、市販カーナビとして唯一のネットワーク機能標準搭載であること。ネットワークスティック(型番末尾が-DCのモデルに標準、それ以外にはオプション)はNTTドコモが展開している車載向けインターネット接続サービス『docomo in Car Connect』に対応しており、通信料が定額で使い放題!しかも1年間は無料で、2年目以降でも年間1万3200円(税込)、1カ月当たり1100円と割安に設定されている。ドコモのLTE回線を使用するため、通信速度は安定して高速。もちろん全国のほとんどの地域をカバー。これらにより通信を意識せず、内蔵データと同じようにサーバーから取得したデータを利用できる。面倒なスマホのテザリング接続が必要ないのも嬉しい。
通信を取り込むことによって、サイバーナビのエンタメはきわめて充実。たとえばYouTube動画の再生は、スマホを接続しなくても地デジと同様にAVソースメニューから再生ができ、HDMI端子にAmazon Fire TV Stickを接続すれば、各種の動画配信サービスを自宅と同じように楽しめる。さらにカロッツェリア独自のレコーダーアクセス機能も搭載されており、自宅など離れた場所に設置している家庭用レコーダー(対応機種)のワイヤレス再生が可能。収録されている映像を見たり、受信できるリアルタイムのテレビ放送も見られる。
そして嬉しいのが車載Wi-Fiルーター機能で、スマホやタブレット、ノートパソコン、ネットワーク対応ゲーム機など通信機能を使用できる機器を最大5台まで同時に接続可能。まるで自宅リビングのように、家族それぞれがインターネット回線を制限なく使用できる。