【マセラティはいまが旬】「空=チェロ」の名を冠したMC20こそ究極の内燃機関搭載車!

公開 : 2024.12.02 12:05

マセラティのハイエンドモデル『MC20』、そのオープントップモデル『MC20チェロ』を取材しました。レポートを担当するのはイタリア車を乗り継ぐライター高桑秀典と編集長の平井。マセラティへの愛を持って、言いたい放題語ります。

まずはMC20チェロのモデル解説

スーパースポーツカーの『マセラティMC20』といえば、ヨーロッパGT2クラス選手権に参戦している『マセラティGT2』のベース車となったことで有名だ。

2004年にデビューした伝説の『MC12』、そのレガシーを引き継いだGT2のベース車になるほどのハイパフォーマンスカーなので、市販車とはいえ、MC20は設計の初期段階からモータースポーツへの参戦を前提にしていたといえる。

マセラティMC20チェロ。チェロはイタリア語で空を意味するオープンモデルだ。
マセラティMC20チェロ。チェロはイタリア語で空を意味するオープンモデルだ。    神村聖

そのため、クローズドコースで戦うために用意された3リッターV6ツインターボのネットゥーノ・エンジンを搭載。最高出力は630psで、圧倒的な運転性能を備えている。

今回レポートする『マセラティMC20チェロ』は、MC20のオープントップバージョンで、マセラティは『広い空の下で運転する歓びや楽しさを追求したモデル』だと謳っている。

レーシングエンジンで用いられるプレチャンバー燃焼技術を市販車として世界で初めて採用した強心臓と、12秒で開く電動リトラクタブルトップが共存しているわけだが、見事に相反するふたつの世界を堪能できるようになっており、クーペ版のMC20との最大の違いとなっている。

取材車は外装色アクア・マリーナ、内装色アイス/グレーを組み合わせた、発売記念時に登場した特別仕様車『プリマセリエ・ローンチ・エディション』で、価格は4438万円。標準仕様車は3550万円となる。

「スーパーカー世代なのでボーラとのセットにしようかな」(高桑)

高桑秀典(イタリア車をこよなく愛するライター):ここからは平井編集長との対談方式で、MC20チェロの印象をレポートしていきたいと思います。私はアルファロメオに乗っているのでオープンといえば『スパイダー』なのですが、これは『チェロ』という車名ですね。
平井大介(イタリア車しか買ったことのない編集長):チェロはイタリア語で空を意味する言葉で、もう車名の段階でステキ過ぎると思います。かつてのMC12も着脱可能なルーフだったので、クーペよりもチェロのほうが、その血筋を感じますね。私はフィアットランチアを乗り継いできたので、内燃機関搭載車の最終形として、これはこれでひとつのゴールのように感じました。
高桑:アガリのクルマとしてMC20チェロを買ったら、ガレージの中で何を横に置きます?
平井:モントリオール・グリーンのアルファ・ロメオトナーレPHEVですかね。街中をEVとして走行できるので、これを足グルマにします。
高桑:私はスーパーカー世代なのでボーラとのセットにしようかな。いや待てよ、ネットゥーノ・エンジンはV6ツインターボだからメラクだ! トンネルバックのカッコよさは永遠です。でもクーペが好きなので、チェロではないほうのMC20でもイイかな。
平井:メラクのリアは梁なので、正確にはトンネルバック風スタイルです! そして、MC20チェロはガラストップを閉めたらクーペになりますよ。
高桑:あっ、たしかに、そうですね……。
平井:MC20チェロはフロントのノーズなど旧車好きのマインドにも響く要素がいっぱいありつつ、ドアを開くと、サイドシルにカーボンモノコックのシルエットが見えたり、ホント、たまりません。

イタリア車を乗り継ぐライター高桑(左)と編集長平井(右)が、愛を持って言いたい放題。
イタリア車を乗り継ぐライター高桑(左)と編集長平井(右)が、愛を持って言いたい放題。    神村聖

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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