【マセラティはいまが旬】「空=チェロ」の名を冠したMC20こそ究極の内燃機関搭載車!

公開 : 2024.12.02 12:05

「屋根を開けると遠くからブローオフの音が聞こえてくる」(平井)

平井:走らせてみると見た目よりもクルマの雰囲気がプリミティブで、純粋なスポーツカー感があります。クーペの時も思いましたが、こんなに凄いとは驚きです。想像を超えてきました。屋根を開けると遠くからブローオフの音が聞こえてきて、ターボ好きとしては萌える部分です。
高桑:これがマセラティの進むべき道だと思います?
平井:クルマ好きの視点としてはリスペクトですが、いまやフェラーリランボルギーニマクラーレンもハイブリッドを用意している中で、非電動スポーツカーは貴重な存在です。世論に負けず頑張って頂きたい(笑)。
高桑:ということは、乗れるうちに乗っておいたほうがいいですね。
平井:内装は上品な一方、ドアの内側にカーボン地が見えるも最高です。常々いつかマセラティが似合う大人になりたいと公言してきましたが、なかなかその時が来ませんね……。3200GTまではランチアのすぐ上にいましたが、フェラーリのV8を積んだクーペやクアトロポルテあたりから遠い存在になりました。
高桑:高価になったアルファロメオも立ち位置が微妙ですね。
平井:確かに高価ですが、その手のクルマを買える層には物足りないともいえます。イタリア勢だけでなくマクラーレンもW1のような頂点を用意し、ハイブランドのイメージを守っています。いまマセラティの頂点はMC20とMC20チェロなので、もっとハイエンドに位置していたMC12の路線を継続するようなモデルが欲しいところです。今後の『やっちゃえマセラティ』に期待しましょう。とはいえ、別でレポートする予定のグランカブリオもかなりよかったので、そういった意味では、マセラティはいまが旬ですね。
高桑:たくさん売れることを祈っています!

エンジンフードの上が窪んでいるトンネルバックスタイルを持つマセラティMC20チェロ。
エンジンフードの上が窪んでいるトンネルバックスタイルを持つマセラティMC20チェロ。    神村聖

記事に関わった人々

  • 執筆

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」
  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。

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