さらば「V10」エンジン ランボルギーニ・ウラカン UK中古車ガイド 後継はV8で値上がり必至?

公開 : 2024.12.18 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は?

特に注目したいのが、その走り味。ウラカンは先代より高度な技術を搭載し、明らかにモダンなスーパーカーへ進化した。それでいて、正真正銘のゾクゾクするようなランボルギーニ。現代稀に見る、鮮烈な体験を得られる。(2014年5月7日)

ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)
ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ギャレス・ジョーンズ氏

「これまでガヤルドを所有してきましたが、2024年4月にウラカン・スパイダーへ乗り換えています。落ち着いた色を探し、グリージョ・アンタレスという珍しいシルバーのLP610-4と出会えました。他とは違う雰囲気が欲しかったんです」

ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)
ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)

「まだ半年しか経っていませんが、今までに生じたコストは2000ポンド(約39万円)の点検整備費用のみ。英国では1年間の保証が付帯するので、正規ディーラーでの購入がベストだと思います」

「美しく、乗り心地は良いですし、高速道路での燃費は9.2km/Lと期待以上。サウンドもいうことなしです!」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

アイドリング時に回転が乱れる場合は、カムシャフト・センサーの不調が疑われる。交換は比較的簡単。もし原因が異なるなら、その車両の購入は見送りたい。

排気系統

純正マフラーのテールパイプ部分は、緩みがちで外れることも。しっかり固定されているか確かめたい。

ボディ

ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)
ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)

車高が低いため、ノーズリフト機能がない場合は、フロントスカートを傷つけやすい。マットカラーの塗装は、飛び石傷などの修理が大変。保護フィルムでラッピングされた例が望ましい。

ブレーキ

パッドとディスクの摩耗具合を確かめる。特にカーボンセラミック・システムは高価。

電気系統

ノーズリフト機能のモジュールは、フロントガラスの付け根から水が侵入し、故障する場合がある。修理にはユニット交換しか手はなく、予め防水対策をしたいところ。

MMIと呼ばれるタッチモニター式のインフォテインメント・システムは、不調になりがち。走行中、勝手に再起動したりフリーズすることがある。事前に試乗し、正常に動作するか確かめたい。

不調はソフトウェアのアップデートで解決できる場合も多いが、タッチモニター一式の交換へ至ることも。もちろん、安くはない。

ツールキット

標準のツールキットには、ハンドブレーキが故障した場合に、ブレーキを解除するデバイスが付属している。これが紛失していないか確かめたい。

知っておくべきこと

2019年に、ウラカンはウラカン・エボへ進化している。前期型のペルフォマンテ譲りとなる640psのV10エンジンに、アクティブエアロ、新しい後輪操舵システムなどを得たフェイスリフト版だ。スタイリングも、僅かに変更されている。

その後、サーキット走行へ特化したウラカン STOが登場。モデル末期に、オフロードを想定したウラカン・ステラートが追加された。

ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)
ランボルギーニ・ウラカン LP640-4 ペルフォルマンテ(2017〜2019年/英国仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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