新「電動ロードスター」登場 160馬力、航続240km 初代マツダMX-5向け電動化キット
公開 : 2024.12.06 06:25
初代マツダMX-5(ロードスター)をEVに改造するキットが英国企業エレクトロジェニック社から発表された。4気筒ガソリンを160馬力のモーターに交換し、加速性能が大幅に向上するという。
「昔ながらの運転のスリル」をEVで
クラシックカーの電動化を手掛ける英国のエレクトロジェニック(Electrogenic)社は、初代マツダMX-5(日本名:ロードスター)用の新しいキットを発表した。同社はこれまでデロリアンDMC-12やミニなどをEVに改造してきた実績がある。
今回のキットでは、NA世代のMX-5の4気筒ガソリンエンジンを電気モーターに、トランスミッション(5速マニュアルまたは4速オートマチック)を新しい1速トランスミッションに交換する。
最高出力160psと最大トルク36.6kg-mを発生し、加速性能は大幅に向上。エレクトロジェニック社は0-97km/h加速を8.5秒から「約6秒」に短縮できるとしている。
また、モーターは回生ブレーキにより、制動力を強化する。回生の強さは「エコ」や「スポーツ」などの各種ドライブモードで調整できる。
エレクトロジェニック社によると、42kWhのバッテリーを搭載し、充電1回あたりの航続距離は240km以上になるという。
これらの電動パワートレインは、ボンネットの下(エンジンの代わり)とトランクの床下(燃料タンクの代わり)に搭載される。
バッテリーを搭載したことで車両重量は100kg増加したが、MX-5のハンドリングを特徴づける前後重量配分50:50は維持されているという。
「軽量でバランスが良く、後輪駆動の電動モダンクラシックというコンセプトに以前から興味を抱いていた。このクルマは昔ながらの運転のスリルを味える」と、エレクトロジェニック社のCEO、スティーブ・ドラモンド氏は語った。
充電はCCSソケット経由で行われ、1時間で完了する。
同社の広報担当者はAUTOCARの取材に対し、今回のキットは1989年から1997年までに生産されたすべてのMX-5に適用でき、取り付けには約1週間を要すると述べた。価格はまだ確定していない。