意匠と技術　★★★★★★★★★★

このクルマのハイブリッドシステムは、すでにティグアンやパサートに搭載されている。しかし、より小さくて軽い普通のハッチバックに積んだことで、そのポテンシャルがフルに感じられる。このクラスのPHEVに、EV走行距離が65kmを超えるものはほとんどないが、ゴルフeハイブリッドは142kmに達する。

これは、さまざまな技術的進歩によるもの。ニッケル・マンガン・コバルト電池は、エネルギー密度が増し、実用容量は19.7kWhと、改良前の2倍近い。また液冷式となり、最大50kWの直流急速充電に対応した。

そのほか、エンジンは従来の1.4L直4TSIから、1.5LのTSIエボ2に変更。可変ジオメトリーターボを備えるミラーサイクルで、150ps／25.4kg－mを発生する。電気モーターは108ps／35.7kg－mで、6速DCTはガソリンと電力の効率を理想化するギア比選択となっている。総合性能は204ps／35.7kg－mで、関連性の高いパワートレインを積んだGTEと比較すると、トルクは変わらないがパワーは68psアップしている。

GTEと違うのは、効率と快適性、電力走行距離に注力したことだというのが、フォルクスワーゲンの説明だが、ゴルフの上位機種らしくリアサスペンションは独立懸架を採用。テスト車は585ポンド（約万円）の18インチホイールと、720ポンド（約万円）のDCCアダプティブダンパーが装着されている。

画像　写真で見るフォルクスワーゲン・ゴルフとライバル　全4枚