BMW X6M

公開 : 2015.02.03 23:50  更新 : 2017.05.23 10:26

8速Mステップトロニック・トランスミッションに変速を任せれば、正確かつ極めて迅速にシフト・チェンジを行ってくれる。またステアリングの向こう側のパドルを弾けばレブ・リミット限界まで引っ張ることも可能だ。

なみなみならぬ加速を得るのには、実際のところほとんど努力はいらない。あまりにもやすやすと恐ろしい速度に達するため、スピード・メーターはこまめに確認したほうがいいだろう。

ブレーキの並外れた制動力のおかげで、かなりの自信と速度をもってコーナーに侵入することも可能。ダーク・ブルーに塗られたキャリパーと、先代より遥かに大きくなったブレーキ・ディスクが一気に制動をおこなう。

エグゾースト・ノートも、このクルマの気迫を助長する。電子制御がなされるフラップが開けば、雷鳴のようなV8サウンドがあたりに響き渡る。ただし低速、低回転域は際立って静か。シチュエーションを選ばずに乗れる点はありがたい。

アダプティブ・ダイナミック・サスペンションはX6 Mの場合は標準装着となり、コンフォート・モードでは、悪路の上でも快適なクルーザーであることに徹する。スポーツ・モード時でさえも日常使用に差し支えないほど、その快適性はたかい。

キャビンはいくつかが専用の仕立てになっているものの、大部分はX6のハイ・グレード版といったろころ。レザーがあしらわれたパネルや電動フロント・シート、ナビゲーション・システム、BMWコネクテッド・ドライブ、DABラジオは最初からついてくる。

惜しいのは形ゆえの実用性。580ℓという荷室容量は、他のどの主要ライバルよりも小さいし、トランク・フードが寝そべっているため大きな荷物は載せることができない。4名乗車というのも、多くの人と荷物を載せるにはあまり向かない。

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