アストン マーティン

ブランド名の後半は、同社の共同創設者の一人であるライオネル・マーティン氏に由来し、前半は彼が成功を収めたアストン・ヒルクライムレースに由来する。エンブレムの「ウィング」は1927年にスピードを象徴するものとして選ばれ、これはベントレーの「ウィングドB」から着想を得たものと言われている。

2022年、同社初のEVモデルの発売を控え、顧客層を広げるためにシンプルなデザインに一新された。

アストン マーティン
アストン マーティン

アウディ

アウディの創設者であるアウグスト・ホルヒ氏は、自身の名を冠した会社(ホルヒ)を去った後、再び同じ名を使用する権利は認められなかった。新会社の名称として「アウディ」を提案したのは彼の息子だ。ホルヒ(Horch)はドイツ語で「聞く」を意味し、アウディ(Audi)はそれと同じ意味のラテン語である。

4つの輪が連なったエンブレムは、4つのブランド(アウディ、DKW、ホルヒ、ヴァンダラー)が合併したアウトウニオンに由来する。各ブランドを表す輪が重なり合い、団結を表している。輪の色はドイツのナショナルカラーであるシルバーだ。

アウディ
アウディ

2022年、訴求力とブランド認知度を高めるために平面的な2次元デザインに変更され、細い黒い枠で囲まれた。

ベントレー

ベントレーは第一次世界大戦中に航空機エンジンの製造を開始したため、翼をエンブレムとするのは自然な選択だった。シルバーカラーは洗練性を表している。両側の羽根は奇数枚あり、歴史の中で変化してきた。

ベントレー
ベントレー

BMW

社名はドイツ語の「バイエリッシュ・モトーレン・ヴェルケ(Bayerische Motoren Werke)」の頭文字で、バイエルン州のエンジン工場という意味だ。外側の黒い円はBMWの前身であるラップ社のエンブレムに由来し、青と白の市松模様の円はバイエルン州旗を表している。

2020年、BMWはデザインを変更し、よりオープンで親しみやすいブランドになるという想いを込め、白を基調としたシンプルなエンブレムとした。これは主に、ITに精通した若い顧客を惹きつけることを目的としている。

BMW
BMW

しかし、実際に街中を走るクルマでは、エンブレムはそれほど変更されていない。青色の縁取りは、電動モデルであることを意味している。

ボルクヴァルト

19世紀末に創業したボルクヴァルトは、1960年代に生産活動を停止したが、21世紀になって創業者の孫にあたるクリスチャン・ボルクヴァルト氏によって再建された。エンブレムは赤と白の三角形で構成されたダイヤモンド型で、創業地であるドイツの都市ブレーメンの旗を模したものとなっている。

しかし、中国市場での事業展開は数年しか続かず、現在では再び休眠状態にある。

ボルクヴァルト
ボルクヴァルト

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事